現役パチプロ・アンドレ「パチンコ事情」最前線!!
第30回 お盆でも勝てる!? いまパチプロが狙っている台とは?

「あっ100円玉だ♪」 しゃがんで拾おうとしたら、パチスロのコイン。靴ひもを結び直すフリをしながら、そっと立ち去る……。30年もホールに通ってるのに、学習能力皆無のポンコツパチプロ、アンドレです。

 やっと梅雨が明けたと思ったら、もうお盆ですのう。何度かお伝えしていますが、今年はパチンコにとって大きな変革を迎える年です。パチンコ店に現在設置されている“過激な機種”を、“穏やかな機種”に置き換えていくんですが、あくまで普段の新台入替を重ねながら年末までに少しずつ完了させましょう、という動きです。

 行きつけのホールが急に一変するわけではないので、あまり変化を感じていない人も多いでしょう。と同時に「これだ!」といえるヒット機種はしばらく登場していません。目玉機種がないと客足は遠のきますし、ホール側も「サービス還元しよう」とはなりにくい。最近は何かこう、全国のパチンコホールが若干おとなしい雰囲気なのです。

 それでもパチプロはパチンコで稼ぐのが仕事。嗅覚をフル動員してホールに向かいます。今年は猛暑になりそうなので、お盆期間のホールは例年より混みそうな予感。勝てる台をサッと見つけてキッチリ勝っておきたい。モタモタしてると、あっという間に満席になってあぶれてしまいますからのう。

 そんな中、いま多くのパチプロが狙っているのは『ぱちんこCR真・北斗無双』(Sammy)です。プロだけではなく、むしろ客全体からの支持が圧倒的。ホールは多くのお客さんが打ってくれる機種でサービスする、そこにプロが集まってくる。これが昔から定番の図式です。

『真・北斗無双』が人気の理由は、何といってもスペックの「甘さ」です。現役機種の中でもトップレベル、頭ひとつ抜けた存在です。甘さとは“出玉量の多さ”を意味します。誰だってどうせ当てるならたくさん出したいはず。この台は右打ち中の大当たり出玉が3種類あって、最大出玉は約2400発。ヒキさえ良ければMAXスペックに匹敵する大量出玉を得られます。

 もちろんショボ出玉に偏る不運もありえるので、打ち続けるには強い精神力とそれなりの財力が必要。旨味が大きい反面、リスクも大きいので仲間とノリ打ち(勝ち負けを皆で折半する打ち方)で対処しているプロもよく見かけます。

 もうひとつ注目すべき機種が『CRスーパー海物語 IN JAPAN』(三洋)です。さほど目新しくない存在ですが、新スペックのヒット機種が出てこない現状で、ジリジリと右肩上がりに人気が高まってきています。正直、スペックが甘いわけではなく、爆発力もどちらかといえば普通。しかし、そこがウケているのです。イマイチよくわからない新台より、慣れ親しんだ『海物語』のほうが安心して打てるからなのです。

 スペック的な派手さはなくても、勝率の安定感は現役屈指のお墨つき。『海物語JAPAN』に限らず、このところ『海物語』シリーズ全体が再注目されてる傾向です。甘デジから古めの機種まで活気が戻ってきています。常に王道を歩んできた『海物語』ですが、やっぱりここにファンは帰ってくるんですのう。

 プロにとって演出の面白さや派手さは二の次。求めるのは「安定して稼げること」なので、特にパチプロから『海物語』が見直されています。ピンで活動しているプロや勝率重視のプロは手堅い結果が欲しくて、ここぞの時こそ『海物語』を選ぶのです。

 あと、忘れてならないのは『CR牙狼 魔戒ノ花』ですが、年内撤去が決まっているせいでホールの扱いは千差万別。人気自体は『真・北斗無双』以上ながらも「過激に出します」的なアピールをしてはいけない決まりなので、ホールにとってはそこがネック。一概にはいえませんが、早めに撤去したホールほど“健全性”が高い印象です。店選びポイントの一つといえるかもしれません。

 最後にわしが今、追っている機種を明かしましょう。それは『ちょいパチ』シリーズです。『ちょいパチ』とは、大当たり確率が約30~40分の1前後の当たりやすいパチンコ機。大手チェーンを皮切りに少しずつ設置が始まっていますが、まだ広くは導入されていないので見たことがない人もいるでしょう。ハネモノよりもっとゆるくて、昔のチューリップ台みたいな存在です。大勝ちは無理ですが、釘をしっかり見て丁寧に打てばまず負けません。千円でも勝ちは勝ち(笑)。

 お盆や正月の長期連休は「勝つこと」よりも「負けないこと」が重要ですよ~。

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