小池百合子都知事が結成する「反安倍新党」、その驚異の実力の画像
小池百合子都知事が結成する「反安倍新党」、その驚異の実力の画像

「豊洲新市場問題」の闇にメスを入れた肝っ玉都知事の次なる一手は、新党の旗揚げだった。その豪腕シナリオは!?

 火を噴く「豊洲新市場問題」に続く、“小池劇場”の第2章が幕を開けた。さる9月28日、東京都議会定例会に都知事就任後、初めて出席した小池百合子知事は、自らの腹をも切る「知事給与の半減」の議案を叩きつけたのだ。「削減案が可決されれば、都知事の給与は都議会議員より安くなります。給与削減は議会の承認がなくてもできるのに、わざわざ議論させるあたり非常に巧み。こうして率先垂範した後、小池さんは都議会議員の給与カットに手をつけんとしています」(都庁関係者)

 今や、“東京のジャンヌ・ダルク”のイメージが定着しつつある小池知事。9月10日、豊洲新市場に土壌汚染対策の盛り土がなされていなかったことが判明した際には、間髪入れずに公表。移転を決めた石原慎太郎元都知事から、真相解明に全面協力する旨の言質まで取っている。「都知事に就任した小池さんを“厚化粧”と罵倒していた石原さんも、“小池旋風”に屈したわけです」(前同)

 現在のところ注目を浴び続けている小池知事は、師匠格にあたる小泉純一郎元首相の“劇場型政治”を参考にしているといわれる。「小泉式の劇場型政治は、世論を味方につけることで政治基盤の弱さを補うことが狙いでした。しかし、これは、絶えず世間に話題を提供し続ける必要がある。すでに大きく取り上げられている豊洲問題、東京五輪利権問題以外にも、小池さんは“隠し玉”を用意していますよ」(同)

 “隠し玉”とは、“伏魔殿”とも称される都庁本体に斬り込んだものだという。「都は地方交付税をもらわないため、会計検査院のチェックが甘く、杜撰な金の使い方が横行している。小池さんはこれにメスを入れ、都庁役人の天下りをも禁止してしまおうというのです」(同)

 だが、これで終わりではない。小池劇場の第3章には、“新党結成”が準備されているという。小池知事は10月半ばをメドに「希望の塾」なる政治塾を立ち上げることを明言。同塾の運営母体となる政治団体「都民ファーストの会」は、すでに都選挙管理委員会に届け出を行い、設立済みで、この2つの組織が、“小池新党”の土台になるという。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。

「政治塾の塾生たちが、選挙での候補者となる。つまり、いつでも新党が旗揚げできることになるわけです。都議会で基盤を持たない小池さんとしては、まず、来年の都議選に候補者を立てるところから始めるはずです。来年7月22日の都議選の前が、旗揚げのポイントになるでしょうね」

 小池新党は、地域新党としての旗揚げが予定されており、小池知事は新党結成のタイミングで自民党を離党するという。「都知事選では不倶戴天の敵である“都議会のドン”内田茂(自民党東京都連)前幹事長の選挙区に、郵政解散時に小泉さんがやったように、刺客候補を立てるとか。自民都議の中にも、内田路線を快く思わない人はいます。都知事選で小池氏を応援して自民都連から“離党勧告”を受けた7人を筆頭に、反内田派の面々が小池新党に馳せ参じることは間違いありません。そこに公募で集めた候補者の当選を合わせれば、都議会で一定の勢力を確保できるはずです」(都議会関係者)

 ただ、小池氏には野望がある。中央政界への返り咲きを狙っているというのだ。「小池さんは、同じ地域政党である大阪維新の会との連携を画策中のようです。“東京と大阪、東西の二大都市から日本を変える”とスローガンを掲げてね。大阪維新は日本維新の会の中核で、すでに国政進出も果たしている。そのパイプを、うまく利用しようというわけです」(前同)

 だが、越えなければならない障壁もあるという。「維新の松井一郎代表(大阪府知事)が大の小池嫌いなんです。彼との手打ちは不可欠ですね。加えて、同党の法律政策顧問として裏方に回っている橋下徹前大阪市長を、もう一度、政治の世界に呼び戻す必要があります。これが成功すれば、小池さんの野望は大きく前進するはずです」(同) 小池・橋下連合を実現させ、国政へ――これが、小池陣営のシナリオだという。維新は国会で民進党、共産党に次ぐ勢力を持つため、「維新と国会内で会派を組めば、民進党に迫る勢いとなる」(全国紙記者)のだ。

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