スタートを切るのは、牝馬ナンバー1を決めるレース「エリザベス女王杯」。ここ最近は、なかなか思うような結果を残せていませんが、01年のトゥザヴィクトリーから、02年ファインモーション、03年、04年はアドマイヤグルーヴで連覇と、4年連続優勝を成し遂げたこともある、個人的には好きなG1レースの一つです。

 今年、このレースで僕のパートナーを務めてくれるのは、芦毛のマキシマムドパリ。実績では、有力馬たちに一歩も二歩も劣りますが、可能性はゼロかといえば、そうでもありません。これまで16戦して、1着が4回、2着2回、3着7回。着順掲示板を外したのは昨年のオークス(8着)だけという堅実さが魅力の女の子で、どこかでもうひと皮むければ、一気に大輪の花を咲かせることができるはずだと思っています。

 1番人気の馬が、期待通りの走りで、あっさりと勝つのも競馬なら、人気薄の馬が、アッと言わせるのもまた競馬。1レースから10レースまで固く収まっていても、メインレースはどうなるか分からない。それが競馬の奥深さで、面白いところです。

 やるべきことをしっかりやってレースに臨み、最高の結果につなげる。それこそが僕ら騎手の仕事です。

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