さらに、「面白い人を引き寄せ、視聴者も引き寄せ、番組を必ず成功させる」(キー局関係者)能力は、招徳人望の神である福禄寿そのもの。前述の『スマスマ』最後のビストロSMAP出演は、「最後くらいは福を呼び込みたい」と願う番組スタッフが、融通招福の神・毘沙門天の力にあやかったものだと考えられ、『紅白』は音楽の神である弁財天のご利益を当てにし、タモリ宅で寝正月を決めこむ草なぎは、長寿延命の神である寿老人に癒されに行っているのではないだろうか。

「中でも芸能界に広く伝わるのが、タモリの“安産守り”です。『いいとも!』の“テレフォンショッキング”で彼が描いたイラストが安産祈願として広まり、お守りをもらったスザンヌ、福田萌、青木裕子らが元気な赤ちゃんを出産しました」(放送作家)

 それは、まさに子宝の神・布袋尊そのものである。もはや、お分かりだろう。タモリは生ける七福神だったのだ!

 超常現象に詳しい『月刊ムー』編集長の三上丈晴氏は、「タモリさんには(神秘的な)能力があると思います」と話し、こう続ける。「能力的にはサイババに近いのではないでしょうか。僕はタモリさんご本人に一度会ったことがありますが、そのとき“この人は自分では言わないけれど、能力がある”と感じました」

 さらに、三上氏によると、「タモリさんは、ゆくゆくは、福の神として知られる仙臺(せんだい)四郎のように、各家庭や店などに写真が貼られ、人形が作られ、幸福の象徴として崇められるようになるかもしれませんね」

 “いるだけで幸せになる”――それは、まさにタモリの芸風そのものだ。「自分からは前に出ず、出演者を自由にさせ、誰が相手でも硬くならずへりくだらず常に平熱でいる。そのスタンスが、共演者や視聴者に癒やしと安心感を与えるんです」(前出の遠田氏)

 関わる人みなに幸福をもたらす生き神様タモリは今、神々しい光を放っている。

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