大場「今のギャグ、分かんなかった?」

ゆま「すみません」

大場「大丈夫。週刊大衆のオジサン読者なら分かると思うから(笑)」

ゆま「あとで私も調べておきます! ところで『志村魂』では私、大場さんの演技に圧倒されちゃったんです。お稽古のときも、大場さんが舞台に立たれた瞬間、空気が変わって……」

大場「本当~!? 実は私、あのときは、すごく不安だったのよ。パニック症を患ってから、ずっと芝居自体、やめていたからね」

ゆま「え? そうだったんですか!?」

大場「そう。私はもう人前で演技をすることはない。そう諦めていた矢先、志村座長からお話をいただいたの。だから、うれしかった。何より志村座長なら自分を任せられると思えて、引き受けさせてもらったの」

ゆま「じゃあ、あの舞台まで何年もお芝居をされていなかったんですか? そう考えると、なおさらすごい」

大場「そう思ってもらえているなら、よかった。実は私、『志村魂』のとき、あえて舞台用のしゃべり方をしていたの。マイクがついているから、あんなに声を張り上げる必要もないんだけど、どうしても久しぶりの舞台。溌剌とした演技を見せたくて、ああいう感じにしていたの」

ゆま「そうだったんですか!? 私は大場さんの舞台での堂々たる姿を見て、すごく感動したんです」

大場「よかった~。みんなに迷惑をかけていたんじゃないかと心配だったの」

ゆま「そんな迷惑だなんて……それどころか、大場さんの明るいノリにいつも助けてもらっていましたよ。それで今日お会いしたら聞こうと思っていたんですけど、どうしていつも笑顔でいられるんですか? 私はふだん悩みすぎるところがあるから、大場さんみたいな生き方に憧れるんです」

大場「あら~。これでも私も若い頃、一晩は悩んだのよ。もちろん、今も悩むわ、30分ぐらい」

ゆま「30分(笑)!」

大場「私は男っぽいのよ。何か迷うことがあっても、即座に右か左か、黒か白かで選んでしまうの。迷いがない。だから悩みもないの」

ゆま「私と真逆……そのスキルが欲しいです」

大場「直感でいいのよ。私がゆまちゃんと会ったときも、直感で“かわいい、抱きしめたい!”と思ったから、大好き。会って“この人は、どんな人なんだろう……?”みたいには考えないの」

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