競馬の世界には、「有馬風邪」と呼ばれる現象がある。有馬記念が終わると、ああ、これで中央競馬の1年が終わったと、ホッとして気が抜けるうえに、忘年会で飲み過ぎて体力が落ちるから、そのスキを突かれて風邪をひきがち――という意味である。

 実際、去年の有馬記念のあと、北島三郎さんの歌を聴くためにスタンドの前で小1時間待ち、「まつり」の名唱ですっかり気持ちよくなって、そのあと駅前の居酒屋で忘年会をやっていたら、気がゆるんだのか、ツツツーッと鼻水が出た。

(あっ、これはマズい)と、鞄の中にいつも入れているユンケル黄帝液をすぐ飲んだ。医者に教えられた風邪の対処法。そのおかげで、風邪の症状が進まずに済んだ。

 驚いたのは、このあと。居酒屋の店長さんに、「井崎さん、風邪ひきませんでしたか?」と聞かれたのだ。「有馬記念のあとの最終レースに、井崎風邪と出てましたよ。ほら、ここ」と、差し出された新聞を見たら本当だった。最終レースのハッピーエンドC。

 8番(イ)ーグルアモン
 9番(サ)フィロス
 10番(キ)タサンガンバ
 11番(カ)トルラポール
 12番(ゼ)ットフーリ

 はい。予想がハズれて、財布はくしゃみしてます。

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