この冬最大の寒波の影響で、日本各地が雪に覆われた1月15日。中央競馬も、その対応に追われました。この日予定されていたのは、中山、中京、京都の3場開催。馬も人も、その準備を進めていましたが、まず中京の中止が発表され、一度は、発走時刻を1時間繰り下げて行うとアナウンスされた京都も結局、中止に。これによって、中京は翌月曜日に。京都は翌々日の火曜日の開催となったのですが……。

――なぜ中京は翌日で、京都は翌々日? 首をかしげた人もたくさんいたと思います。中には、馬券の売り上げを伸ばすための作戦かと深読みした人や、単純に、4日間競馬を楽しめるから、そのほうがいいやという人もいたでしょうが。

 これには理由があります。中京の中止が決定したのは馬券発売前の午前6時。出馬表を変更せずに翌日にスライドできるのですが、京都は、雪が収まりかけたことで馬券を発売していたために出馬投票をやり直す必要があり、翌々日の火曜日になってしまったのです。

 どしゃ降りもあれば、刺すような寒風が吹き荒れることも、35度を超える灼熱のこともある。天気とケンカしても勝てないので、仕方のないことですが……。前日の夜も、この日の朝も、競馬を開催したいという一念で、黙々と除雪作業をしていた方の姿を思い浮かべると、やっぱり、やりたかった~というのが本音です。

 京都競馬が雪で中止になったのは2008年2月9日以来、9年ぶりとか。あぁ、そういえば。このときは、1週前の東京競馬が雪で中止。朝、目覚めたら、東京競馬場が真っ白になっていたことに驚愕し、見慣れない光景に、しばしボーッと見とれてしまったという記憶があります。

 そして、その1週間後に今度は京都。1R、2Rを連勝したところで中止となり、3R以降が2日後に順延。10R、3歳牝馬によるオープン特別「エルフィンS」で、エアグルーヴを母に持つポルトフィーノが、圧巻の走りを見せてくれたことを思い出します。

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