森本レオ子のぱちんこ堅勝ゼミナール
第56回 お金がないときに打つ台

 安定した会社員の仕事を辞め、フリーのパチンコライターとして活動し始めてから、丸7年が過ぎました。フリーになってわりとすぐに、CS放送でのレギュラー番組をやらせてもらえたこともあり、デビュー時から順風満帆だったように思われがちな私のパチンコライター生活。でも、最初はかなりギリギリの生活を送っていました。

 パチンコ雑誌の編集部員時代は正社員ではありましたが、勤めていた期間が3年と短かったため、退職金はゼロ。しかも超がつく薄給で、誌面に掲載するためのパチンコ実戦も自腹。そんな会社員生活でお金が貯まるハズはなく、貯金もゼロ。さらに職もナシ。かろうじて借金がないだけで、まさに無一文、裸一貫な状況でした。

「お金がないならパチンコで食えば良いじゃない」と思われるかもしれません。しかし、パチンコを打つにも元手がないのです。パチンコは勝ったり負けたりを繰り返しながら、長期的にプラス収支を目指していくもの。まがりなりにもパチンコ攻略誌を作っていた経験があるので、「勝ち方」についてはそれなりに知っていたつもりです。

 でも、「勝ったり負けたり」の「負けたり」が先にやって来てしまえば、私の人生はそこでゲームオーバー、一発レッドカードのギリギリな状況。ただそれでも、時間だけはあり余る私にできるのは、パチンコを打つことくらいだったのです。

 私が持ち合わせていた軍資金は、微々たる失業手当のみ。ですので、機種選びは慎重に行いました。当時、2010年頃に勝ちやすいといわれていた機種といえば、打ち方次第で出玉が増やせた『CRびっくりぱちんこ爽快水戸黄門2』や、人気の『ぱちんこCR北斗の拳 剛掌』『CR牙狼』でしたね。しかし、どれもこれも大当たりしにくく、軍資金に余裕がない私が、手を出しづらい機種ばかりでした。

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