ゆま「すごい。デビューされたのは、いつですか?」

西村「デビュー戦が1991年なんで、今年で27年目になりますね」

ゆま「私、プロレスは全然詳しくないんですけど、最初は新日本プロレスにいらっしゃったんですね」

西村「そうです。橋本真也さんや獣神サンダーライガーさんらが私の先輩です」

ゆま「おおっ、知っています。怖かったですか?」

西村「怖いどころじゃないです。私は新弟子の頃に、橋本真也さんの付き人をやっていたんですが、とにかく凄まじかった。一度、往復ビンタ20連発のあと、顔面に思いっきり蹴りを入れられたこともあります」

ゆま「ひええ~。なぜ、そんなヒドイ仕打ちを?」

西村「そのときは私にも問題があって。大阪で、ファンの女の子たちと夜中までカラオケで飲んでいたんです。そのせいで翌日は寝不足で、ウトウト。東京に戻る新幹線でも爆睡して、その後、橋本さんと一緒に乗った道場に戻るタクシーの中でも寝てしまって……」

ゆま「それだけで、往復ビンタ20連発!? 一気に目が覚めますね(笑)」

西村「覚めるどころか、意識が飛びましたよ」

ゆま「ひぇ~。練習もやっぱり相当厳しいんですか」

西村「キツいですね。そもそもプロレスの道場自体が、軍隊みたいなもの。まず、朝は7時45分に起きて、8時から掃除。道場やトイレ、風呂、外の掃き掃除をし終えた後、9時からウォームアップ。10時から、トレーニングが始まるんです」

ゆま「トレーニングの前に疲れちゃいそう……」

西村「トレーニングは最低、腕立て250回、スクワット500回から始まります。ただ、これも先輩の気分次第で、回数が2倍になることもあります」

ゆま「途中で倒れたら、許してもらえるんですか?」

西村「まさか(笑)。竹刀で叩かれるだけで、できるまで、やらされます……ただ、痛いのはまだ我慢できるんです。でも、苦しさは、本当に我慢ができない」

ゆま「痛いと苦しいとでは、痛いほうがマシ!?」

西村「はい。怖い先輩にひたすら袈裟固めをかけられて窒息するか落ちるまで、締めあげられるんです。すると、“ラッパを吹く”と言うんですが、苦しすぎて声にならない叫び声が出て、パニック状態に……」

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