朝ドラ『ひよっこ』シシド・カフカが、ブレイクする理由とは?の画像
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『ひよっこ』の先週の放送では、みね子(有村架純/24)が、新しい仕事と初めての一人暮らしに奮闘する様子が描かれた。島谷純一郎(竹内涼真/24)や久坂早苗(シシド・カフカ/31)、新田啓輔(岡山天音/23)とひと癖もふた癖もある、あかね荘の住人たちの紹介という意味合いが大きかったが、私は既視感を覚えた。そしてこのデジャブはけっして悪いものではなく、むしろ朝ドラファンにはたまらないもの。あのドラマを思い出したのだ!

 まずは6月17日放送の第66話を振り返ってみよう。目覚まし時計をかけずに寝てしまったみね子。あかね荘の住人、早苗(シシド)は、いつもこの目覚ましの音に悩まされていたが、その音が聞こえないことでみね子のことを心配し、ついにはみね子の部屋の戸を叩いた。

 逆に、翌日は休日なのに目覚ましが鳴る。目覚ましに起こされて不機嫌な早苗は、みね子とアパートの炊事場でかち合い、さらに他のあかね荘の住人、島谷(竹内)、新田(岡山)もやって来てひと悶着。早苗が40回お見合いに失敗した(実際には38回)などと悪口を言い合うのだが、お互いがそれぞれの弱みを知っているのは、大家である立花富(白石加代子/75)の口の軽さにあった……。

 このシーンを見てよみがえったのが、2001年上半期の朝ドラ『ちゅらさん』の記憶。この作品は『ひよっこ』の脚本家である岡田惠和(58)の出世作でもある。国仲涼子(38)が演じた、ヒロインの上村恵里が人として成長していく様子や人々の情愛を細かく、けれどファニーに描いて大ヒットした。このドラマの核となったのが、恵里の東京の住まいである一風荘だ。ここには柴田幸造(村田雄浩/57)や柴田容子(余貴美子/61)など人間味あるキャラが集い、物語を盛り立てていた。

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