『ドラえもん』、子どもに見せたい!?「超ブラック」エピソードの画像
『ドラえもん』、子どもに見せたい!?「超ブラック」エピソードの画像

 老若男女から愛されている国民的アニメ『ドラえもん』(テレビ朝日系)。いつもは日常の出来事をテーマにしたコメディ作品だが、まれにブラックな展開の話も存在する。今回はその中でも特に人気が高い、ブラックなエピソードを2本紹介していこう。

 まず1本目は「どくさいスイッチ」というお話。野球でヘマをしてジャイアンに怒られたのび太は、家に帰ってふさぎ込む。「問題はジャイアンなんだよ」「どっか引っ越してくれないかな」とつぶやくのび太を見て、ドラえもんは「どくさいスイッチ」というひみつ道具を取り出す。これは未来の独裁者が邪魔な者や、反対する者を“消す”ために作られた道具。スイッチを押すとその対象者は跡形もなく消えてしまうという。ドラえもんは「邪魔者は消してしまえばいいんだ。住み心地のいい世界にしようじゃないか」と言って、「どくさいスイッチ」をのび太に手渡した。

 あまりにも恐ろしい効果に、スイッチを使うことをためらうのび太。しかし、再びジャイアンに追い詰められて、ついにスイッチを押してしまう。ジャイアンを消してしまい、自責の念にかられるのび太。そして道で会ったしずかちゃんや学校の先生などにジャイアンのことを聞くが、元からジャイアンがこの世に存在しなかったような口ぶり。どうやら「どくさいスイッチ」で消された人間は、スイッチを押した人間以外の記憶からも消えてしまうようだった。

 その後、悪夢にうなされたのび太は、勢い余って「誰もかれもみんな消えちゃえ!」とスイッチを押してしまう。そして、しばらくの間、誰もいない世界で自由な生活を満喫していた。しかし、次第に寂しさに耐えきれなくなり、「ジャイアンでもいいから出てきて」と泣き出してしまうのび太。すると、ずっと隠れていたドラえもんが登場。「気に入らないからって次々に消していくとキリのないことになるんだよ」「実はこのスイッチは独裁者をこらしめるための発明なんだ」とネタバラシをしたのだった。

 2本目の「悪魔のパスポート」もブラックな話として人気が高い。ひみつ道具の「悪魔のパスポート」は、どんな悪事を働いても、そのパスポートを見せるだけで許されるという恐ろしい道具。これをドラえもんのポケットから奪ったのび太は、次々と悪事を働いていく。

 道のゴミ箱を倒したり、ジャイアンを蹴っ飛ばしたり、しずかちゃんのスカートをめくったりと、やりたい放題ののび太。そして、ついに本屋で万引きまでしてしまう。しかし家に帰った後、今まで自分が行なった悪事を振り返ったのび太は、やりすぎてしまったと強く後悔。結局、本屋さんに代金を支払いに行き、自分で散らかしたゴミの掃除も行うのだった。

 どんなブラックな展開でも、必ず最後には反省して、改心をするオチをつけてくれる『ドラえもん』。そんなところが国民的な人気作品になった理由なのかも。

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