■パチンコ版『ハーデス』の爆発力がスゴイ理由

 対して、『ハーデス』は、すべての大当たりに時短が100回転つきますし、出玉ナシの大当たりは非搭載。大当たりすれば最低でも6ラウンド、約850個の出玉を獲得することができるのです。

 ですので、大連チャンをせずとも、気づけばそこそこ玉が出ている状況になりやすく、初当たりで確変に入らなかったとしても、時短で引き戻して連チャンにつなげられる可能性が高いのです。大当たりさえ引けば、どこからでも爆発の道筋がかいま見えるのが、『ハーデス』の素敵なところ、ですね。

 そして、パチンコ『ハーデス』を支持しているのは、大勝ちを狙う勝負師だけではありません。生活のために堅い勝ちを求めてパチンコと向き合っているパチプロもまた、本機を支持している人が多いのです。

 その理由はズバリ「ボーダーライン」! 以前、詳しく解説しましたが、あらためて簡単に説明しましょう。ボーダーラインとは、「千円あたりで何回デジタルが回転すれば勝てるのか」をはじき出した数値のこと。ほとんどのパチプロが立ち回りの基準にしているくらい、「ボーダーライン」はパチンコで勝つための最重要数値です。

 たとえば、ボーダーラインが「20」とされている機種なら、千円あたりで平均20回転以上デジタルが回っていれば、理論上は勝てるとされています。パチンコは勝ったり負けたりを繰り返しながら、トータルでプラス収支にもっていくのが必勝パターン。ゆえに、ボーダーラインをクリアしていたからといっても、その日限りの勝負となると、必ず勝てるわけではありません。しかし、ボーダーライン以上の台のみを打ち続けていれば、いつか収支はプラスになるのです。

 そして、ボーダーラインの数値が低ければ低い機種ほど、我々パチンコライターやパチプロは「甘い機種」と表現します。パチンコの話題でよく使われる「甘い」とは、「勝ちやすい」ということ。設置されたホールの状況も考慮しなければいけないので、「ボーダーラインが低ければ勝ちやすい」と断言することはできませんが、勝ちやすい状況が生まれるチャンスは増えるでしょう。

 MAX機が撤去され、大負けが減った代わりに大勝ちも期待しづらくなった「新基準機」は、軒並みボーダーラインが高い傾向にあります。たとえば、今人気の機種で言えば、『牙狼 GOLDSTORM翔』は等価店の場合なら約21回転とされていますし、『リング 終焉ノ刻』は約22回転。まれに『必殺仕事人V』のような甘い台(約18回転)もありますが、新基準機は19回転~22回転くらいがボーダーラインとなることがほとんどですね。

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