■漢方医学では朝のおかゆを推奨

 他方、「朝からガッツリの朝食はキツい」という人には、特別メニューを紹介したい。それは、味噌汁おじや。味噌汁を鍋にかけて白飯をぶっこむだけ。漢方薬膳でおなじみの“朝がゆ”になるという。「漢方医学では、朝のおかゆは体を温め、消化にも良いとして推奨されています。煮ると米もこなれるので、胃腸があまり丈夫でない人も食べやすいはずです」(田村会長)

■朝カレーはイチローも実践する健康法

 米、味噌、野菜……和食の恵みに感謝は尽きないが、まったく別ジャンルの朝カレーも、なかなか体に良いという。かのイチロー選手も実践する健康法だ。「カレーは黄色色素であるターメリックの他、漢方医療で使うさまざまなスパイスが入っています。ある意味で、“食べる漢方薬”なんですね」(前同)

 昨晩のカレーが具材にしみ込み、より味わいが増す“朝カレー”。これが“食べる漢方薬”だとは朗報だ。「ただ、カレーのルウは脂質がちょっと多い。玉ねぎ、ブロッコリー、ニンジンなどを加えれば、脂質も中和され、さらに“健康に効くごはん”となるでしょう」(前出の医療ライター)

■立ち食いそば、うどんの体に良い作法

 一方で、働く男は忙しい。朝食を「立ち食いそば、うどんでパパッとすませる」という読者も少なくないはず。だが、「そば&うどん」にも、より体に良い作法が存在するという。『立ち食いそば図鑑 ディープ東京編』(マイウェイ出版)などの著書があるライターの本橋隆司氏は、こう言う。「そばは、他の麺類よりもタンパク質とビタミンB群が豊富です。トッピングするなら、オススメは春菊天。春菊には胃もたれを抑える働きがあり、風邪などの予防に効果があるβカロテンも多く含まれています」

 さらに、もりそば、ざるそばを注文した際は最後、そばつゆに“そば湯”を入れて堪能したい。「そば湯には、そばの栄養が詰まっています。タンパク質に加え、血流を良くするルチンが多く含まれているんです」(前同)

●体が疲れているときは、とろろ昆布うどん

 うどんは、そばより糖の吸収が早いが、カロリーが低く消化にも良い。体が疲れているときは、そばよりも、うどんを食べるほうが良いという。「メニューで言えば、とろろ昆布うどんもいいでしょう。ミネラルやアルギン酸、血流を良くするEPAが豊富に含まれています」(同)

 晩飯は食わずとも、朝食は抜くな。これが、健康寿命を延ばす秘訣のようだ。

■朝食抜き族は、野菜ジュースなど「飲む朝食」を!

 朝は飲み物で栄養補給だ。「生の野菜や果物をジューサーでジュースにして飲む。市販のものは、なるべく糖分が少ない物を」(研究員)

 中でも、「トマトジュースは糖分も少なく、リコピンは、活性酸素を除去する効果もあり、朝一番のジュースとして、ベストです」(田村会長) 牛乳や豆乳をベースにした野菜ジュースはタンパク質を効率よくとれるという。

●栄養バランスが良いスープや味噌汁もオススメ

 朝、食欲がなければ、「野菜スープでOK。減塩の味噌汁に海藻類を入れて飲むのも良いです」(前同) インスタント味噌汁でも、「豆腐やネギなどを入れると、栄養バランスも良くなります」(田村会長) 味噌スープは万能!

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