小橋建太「病気で苦しむ子どもたちの力になりたい」麻美ゆまのあなたに会いたい!

 前回に続いて、元プロレスラー・小橋建太さんとの対談・後編です。バリバリの現役時代に突如、発覚した腎臓がん……。レスラーとして復帰できる可能性は「ゼロ」と言われる中、小橋さんは超人的な根性と努力で、なんと、再びリングに上がったのです。そのときに見た“光景”とは、どのようなものだったのでしょう。

■復帰に向け、リハビリが大変だった

ゆま「肉体的にも精神的にも追い詰められた状態で手術を終えて、そこからリハビリが始まったんですね」

小橋「はい。先生からも言われたんですが、僕は普通の人よりも筋肉量が3倍はあったので、その分、リハビリも大変だと。実際、本当に苦しかったです」

ゆま「そうですよね。しかも、腎臓がんで腎臓を摘出されたことで、筋肉に必要なタンパク質も摂れなくなったんですもんね」

小橋「ええ。そのためにいろいろと調べて勉強もしました。サプリメントで摂取できないか、加圧トレーニングはどうか……腎臓がんから復帰した選手は他におらず、前例がない分、すべて自分の体で試しました」

■リングに上がっても、何一つ変わらなかった

ゆま「絶対に諦めない……小橋さんって、やっぱり絶対王者なんですね! そして本当にリングにもう一度、戻ってこられた。そのとき、見えた光景や気持ちは、どんなものなんですか?」

小橋「これがね、何一つ変わらないんです」

ゆま「え? 戻ってきた、という感動とか、そういうものは?」

小橋「リングに向かう花道があるんですね。バックステージから花道に出ると、ものすごい“小橋コール”が鳴り響いていて……その中を歩いていくと、目の前にリングがある。リングに上がって、歓声がいったん落ち着いて、周りを見渡すと、何も変わっていない。“元いた場所に戻ってきた”、そんな気持ちになりました」

ゆま「うわあ、なんか聞いていて、すごく感動します!」

小橋「思えば、がんになって手術して、リハビリをしていた期間が“非日常”だったんですね。やっと日常を取り戻した感覚でした」

ゆま「そういうものなんですね」

小橋「はい」

■スタン・ハンセンと大喧嘩

ゆま「プロレスのお話もお聞きしたいと思います。小橋さんは、今まで数々の死闘を繰り広げてこられました。“小橋建太伝説”なるものもたくさんあるんですね~」

小橋「アハハ」

ゆま「たとえば、スタン・ハンセン選手との戦いは壮絶で、大ケガをされることもあったそうですね」

小橋「ありましたね。そのときは、腕を22針縫ったんです。1995年の夏ですが、タッグマッチで試合は終わっているのに、僕とハンセンが場外でやりあっていたんです。そしたら、ハンセンがパイプ椅子で殴りかかってきて、腕を抉られたんです。白いものが出ていましたね」

ゆま「ひぃえ~。白いのって、なんですか?」

小橋「骨か何かかな? とにかく凶器を使うのはダメでしょ。僕もブチ切れて、試合終了後もハンセンの控室のドアを蹴って乗り込んだんです」

ゆま「すでに大ケガされているのに?」

小橋「もう完全に僕も切れてましたからね。そしたらハンセンも控室で待ち構えていて、大喧嘩。次のメインイベントに出場する三沢さんまで止めに来ていましたよ、もう入場曲も流れていたのに(笑)」

●ビッグバン・ベイダーとも控室で!

ゆま「怖いですね……今の温厚な小橋さんの雰囲気からは想像もつかないです」

小橋「控室で喧嘩といえば、ビッグバン・ベイダーに僕は乗り込まれたことがありましたね」

ゆま「ビッグバン・ベイダー? 名前だけでも怖そうですね……」

小橋「あれはヘビー級バトルロイヤルだったかな。複数の選手が入り乱れて戦う試合で、僕はベイダーと乱闘になったんです。試合はそれで終わったんですが、試合後もベイダーはブチ切れていて、バックヤードでも僕を探し回っていたんです」

ゆま「ベイダーは、小橋さんの控室を知らなかったんですか?」

小橋「そうです。それで順番に一つずつの控室を開けて、見て回っているんです」

ゆま「こわっ! ホラー映画じゃないですか」

小橋「僕は控室に鍵をかけていたんですが、ドアの上部にガラス部分があったんです。そこからベイダーが目だけをギロッと覗かせて“いた”というような表情をするやいなや、ガラスを割って、そこから手を入れ、内側の鍵を外したんです」

ゆま「怖い、怖い、怖いー!!」

小橋「こっちも立ち向かわないとヤラれるんでね。ベイダーが控室に入ってくるなり飛びかかって、また、大乱闘ですよ(笑)」

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