お宮参りのルールと費用、記念撮影の相場まで分かりやすく解説!

 赤ちゃんが生後1か月を迎える頃に行う「お宮参り」。どんなしきたりがあって、費用はどのくらいで、赤ちゃんや両親の服装はどうすればいいのか。最近は写真スタジオでの記念撮影が人気みたいだけど相場はどのくらいなのか。「お宮参り」にまつわる諸々の疑問について解説する。

■「お宮参り」とは?

「お宮参り」は、赤ちゃんが生後1か月を迎えた節目に行う行事である。近所にある神社にお参りに行って、その土地の守り神様である産土神(うぶすながみ)に赤ちゃんの誕生および無事に生後1か月を迎えたことを報告・感謝し、今後も赤ちゃんが健やかに成長していくことを祈り、参拝する。「産土参り(うぶすなまいり)」「初宮詣(はつみやもうで)」「初宮参り(はつみやまいり)」といった呼び方をされることもある。昔は、現代に比べて赤ちゃんが無事に生まれ、生後1か月を迎えるのが当たり前ではなかったため、こういった儀式が大切にされていたのだが、現代は、儀式というより「イベント」「思い出づくり」という感覚でお宮参りを行う傾向にあり、その模様をフェイスブックやインスタグラムに投稿し、仲間とシェアすることを楽しむ親もいる。

●お宮参りを行う時期

 お宮参りを行う時期については、一応、「男の子は生後31日目に、女の子は生後32日目に行う(※ただし、地域によっては異なる場合もある)」という慣例があるものの、これはさほど気にする必要がなく、実際には「赤ちゃんの生後1か月前後の時期を目安とし、赤ちゃんやお母さんの体調が良く、かつ天候の良い日」に行って差し支えない。もし、赤ちゃんの生後1か月前後がちょうど猛暑や寒波と重なる場合は無理をせず、過ごしやすい気候になるのを待ってから行えばよいとされている。

 またお宮参りを行う日は、一般的に大安が望ましいされているものの、こちらもさほど気にする必要はなく、「大安」であろうが「仏滅」であろうが「友引」であろうが支障はない。お宮参りの日程で気にするべきなのは、「赤ちゃんの体調」と「お母さんの体調」と「天候および気候」である。

●お宮参りを行う神社

 かつてお宮参りは、その土地の氏神(うじがみ)様を祀る神社に出向き、赤ちゃんの氏子(うじこ)入りの儀式、お母さんのお産の忌明けの儀式を行う……という慣習があった。しかし現代のお宮参りでは、そういった儀式としての意味は薄れ、どちらかというと、「赤ちゃんが無事に生まれ生後1か月を迎えたことに対する感謝」と「今後の健やかな成長を祈る」という感覚が強くなってきている。そのため、その土地の氏神様を祀る神社でなければならない、とこだわる必要はなく、どこの神社に行ってもかまわないとされている。

●お宮参りでの礼儀作法

 お宮参りには、神職にお祓い・祝詞(のりと)をあげてもらうケース(予約が必要なことが多い)と、家族で参拝するケースがある。

 家族で参拝する場合の礼儀作法は、通常の神社参拝と同じで、「二礼・二拍手・一礼」となっている。流れとしては、神社の手水舎(ちょうずや)にて手と口をすすぎ、神前に進み、お賽銭をあげ、鈴を鳴らし、二礼(2回お辞儀をする)、二拍手(かしわ手を2回打つ)して、手を合わせて祈願して、一礼(1回お辞儀をする)となっている。

●お宮参りの費用

 神職にお祓い・祝詞をあげてもらうケースでは、祈祷料(きとうりょう)が必要になる。祈祷料は、「初穂料(はつほりょう)」「玉串料(たまぐしりょう)」などとも呼ばれ、金額が定められている神社もあれば、金額が定められていない神社もあるので、予め神社に確認しておくとよい。その際に、お祓い・祝詞の予約をしてもいい。

 後者の場合は、各家庭で金額を決めてお金を包むことになるが、5,000~1万円が一般的な相場となっている。ご祝義袋(紅白蝶結び、のしは不要)か白封筒に、「御初穂料(あるいは御玉串料)」と書いて赤ちゃんの氏名を記載し、お金を包み、当日、お祓い・祝詞の御礼として手渡す。家族で参拝するケースでは、お賽銭だけでよい。

●お宮参りの参加者

 かつてのお宮参りは、母親は産後の忌明け前(※忌明けは産後75~100日後)である、赤ちゃんは父の家系の孫である、という考えに基づき、「赤ちゃん・父親・父方の祖父母」で執り行うのが慣例であった。しかしこの慣習も現代ではすっかり薄れてきており、最近は、「赤ちゃん・両親・母方の祖父母・父方の祖父母」で参加する家庭が増えている。また、祖父母が遠方に住んでいるなどの理由で、「赤ちゃん・両親」のみで参加する家庭も少なくなく、お宮参りの参加者はそれぞれの家庭がそれぞれの事情に合わせて決定すればいい、となっている。

 ちなみに、お宮参り(記念撮影含め)の際に赤ちゃんを抱くのは、昔は「父方の祖母」とされており、父方だけでなく母方の祖父母もお宮参りに参加するようになった現代でも、かつての慣習の名残りで父方の祖母が赤ちゃんを抱くケースが多く、もし父方の祖母が参加していない場合は、母方の祖母が抱く傾向にある。とはいえ、そこに強いこだわりがあるわけではなく、誰が抱いてもいいというスタンスの家庭が多い。

●食事会やあいさつ回り

 かつてはお宮参りの後、赤ちゃんのお披露目という意味合いも込めて、親戚やご近所にあいさつ回りをするという慣習があった。そういった慣習が残っている地域も少なからずあるものの、現代ではお宮参りの後みんなで食事会を行うという家庭が増えてきている。近所のレストランで行ったり、ケータリングサービスを利用したり、その形態もさまざまだが、やはり赤ちゃんとお母さんの体調を優先し、無理のない範囲で行うのがおススメだ。

■お宮参りの服装

 お宮参りの服装も、現代ではそれぞれの家庭の事情に合わせて都合のよいものを選べばよいというスタンスになってきている。和装、洋装、お宮参りのファッションにはどんな選択肢があるのだろうか。

●赤ちゃんの服装

 お宮参りでの赤ちゃんの衣装には、和装と洋装がある。

【和装】

 お宮参りでの赤ちゃんの正式な衣装は、「白羽二重の着物の上に紋つきの祝着」で、赤ちゃんを抱いた父方の祖母の首の後ろで付紐を結ぶというスタイルである。

 男の子は、「熨斗目模様(のしめもよう)」と呼ばれる鷹・鶴・武者・兜などの勇ましい絵柄の入った着物が定番で、カラーは黒・紺・グレーなど。

 女の子は、「友禅模様(ゆうぜんもよう)」と呼ばれる花・蝶・手鞠など、華やかな絵柄の入った着物が定番で、カラーは赤・ピンクなど。

 かつては、お宮参りの祝着を母方の祖父母が用意し、女の子は3歳、男の子は5歳の七五三の際に仕立て直す慣習があったが、現代は、レンタルやお下がりで済ませるケースが多い。

【洋装】

 お宮参りの赤ちゃんの衣装に洋装を選ぶ家庭も増えてきている。洋装の場合、男女ともに「白いベビードレスを着てケープをかける」のが定番である。ベビードレスについても、現代では購入よりもレンタルやお下がりで賄うケースが多くなってきている。

●両親の服装

 お宮参りの際の両親の服装は、父親はスーツ、母親はスーツ・ワンピース・着物のいずれか、が基本である。母親の着物は、かつては紋つきや黒留袖が主流だったが、現代では訪問着・色無地・つけ下げなどが定番となっている。

 服装については、事前に父方の祖父母、母方の祖父母に相談して両家のバランスをすりあわせておくことが望ましく、特に和装の場合は注意が必要。また、赤ちゃんがベビードレスなどの洋装の場合は、母親も洋装(スーツやワンピース)を選んで統一するのが主流となっているが、派手な色や奇抜なデザインのものは避け、シンプルで露出の少ないものが理想的である。

 また、母乳育児を行っている場合は、授乳がしやすい作りのものが好ましい。そして、足元は高すぎないヒールの靴を選びたい。お宮参りは赤ちゃんが主役の行事なのである。両親はなるべく落ち着いた色合いやデザインの服を選んで、赤ちゃんより目立ちすぎてしまわないよう、気をつけたい。

●祖父母の服装

 お宮参りでの祖父母の服装は、両親と同じく、祖父…スーツ、祖母…スーツ・ワンピース・着物のいずれかが定番となっている。祖母の着物は、無地のつけ下げか訪問着が主流。

●夏のお宮参りの注意点

 暑い夏の時期にお宮参りを行う場合、さまざまな注意・対策が必要となってくる。

対策方法その1:お宮参りの日程を延期する

 上の項目でも触れたが、お宮参りは、必ず赤ちゃんの生後1か月前後で行わなければならないというものではなく、「赤ちゃんとお母さんの体調が良く、過ごしやすい季節の天候も良い日」を選べばよいのである。だから、夏のお宮参りは断念して涼しくなるまで待つ、というのもひとつの手である。

対策方法その2:記念写真の前撮りのみを行って、お宮参りは延期する

 夏が過ぎて涼しくなるのを待っていると「赤ちゃんが大きくなってしまうのが気になる」「100日やハーフバースデーのお祝いと重なっちゃうのはちょっと」と思う人もいるかもしれない。そういった場合、お宮参りは延期しても、記念写真は生後1か月前後のタイミングで写真スタジオなどで前撮りしておくという方法がある。実は、夏に限らずお宮参りと写真スタジオでの撮影を別日に行う家庭は少なくなく、そのほうが1日における赤ちゃんやお母さんの負担は減るというメリットがある(後述するが、赤ちゃんの記念写真を撮るのは楽ではない。下手をすれば1日がかりになってしまうこともある)。

対策方法その3:暑さ対策を万全にする

 そもそも赤ちゃんは、大人と比べて暑がり。だから夏にお宮参りを行う場合は、“夏の暑さ”から赤ちゃんを守るための対策が必要になってくる。タクシーを利用する、近所の神社を選ぶなど、炎天下での移動は極力短くしたい。

 移動時は通気性のよいベビー服を着せ、到着後、祈祷や写真撮影のとき「だけ」着物やベビードレスなどお宮参り用の衣装を着せ、終了したらまたすぐに着替えさせたい。汗対策、冷房対策として着替え、タオル、おくるみを忘れずに持参し、水分補給はこまめに行おう。また、赤ちゃんだけでなく、両親や祖父母も暑さでバテてしまわないよう、夏用スーツ、ワンピースを着用する、水分補給を行うなどの対策をしたい。

■お宮参りでの記念写真

 現代では、お宮参り当日に神社で写真を撮るのとは別に、写真スタジオで記念撮影をしてもらうのが定番かつ人気で、SNSのアイコンにしている親も少なくない。写真スタジオでの撮影は、お宮参り当日に行うケースと、別日に行うケースがあるが、おススメは後者である。

 というのも、赤ちゃん、とりわけ0歳児の記念写真の撮影はなかなか一筋縄ではいかないもので、いつもとは違う環境にとまどった赤ちゃんが泣く → 授乳 →眠る(数時間起きないケースもある)というループに陥ることも珍しくない。その場合、撮影は長引いてしまうので、親もくたびれてしまう。ゆえに写真スタジオでの撮影は、できればお宮参りとは別日に行ったほうが無難である。

●写真スタジオでの記念撮影で知っておきたいこと

 お宮参りに始まって、100日記念、ハーフバースデー、桃の節句、端午の節句、1歳バースデー、七五三、小学校入学、2分の1成人式などなど、昨今はとにもかくにも子どもの記念撮影がブームだ。節目節目で子どもの記念撮影を行い、そのつどドレスアップした子どもの写真をフェイスブックやインスタグラムに投稿している親は少なくなく、写真スタジオの数も増えてきている。子どもだけでなく、大人用に衣装のレンタルも実施しているのだが、料金形態は「撮影料や衣装レンタル料は安いけど、写真代は高額」なところもあれば、「撮影料や衣装レンタル料は高いけど、写真代はリーズナブル(もしくはデータを渡す形態)」なところもあってさまざま。サービス内容をネットで調べるなどして、自分たちのニーズに合ったスタジオを選びたいところである。撮影した写真は、フォトフレームに入れて自宅に飾ったり、祖父母にプレゼントしたり、年賀状に使用したり、いろいろな用途で楽しめるし、何より一生の記念になる。

■まとめ

 厳粛な儀式というよりも、「家族みんなで楽しむイベント」「思い出づくりの一環」といったスタンスで行われることが多くなった、現代の「お宮参り」。昔の慣習やしきたりにこだわる必要がない分、自分たちのやり方で楽しむことが可能になったともいえる。とはいえ、生後間もない赤ちゃんの育児でヘトヘトのお母さんにとっては、神社や写真スタジオの予約、服装の選定など負担な面もあるため、頑張り過ぎにはくれぐれも気をつけたいところである。

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