真木よう子
真木よう子

 1月21日から始まった、真木よう子(36)が主演を務めるドラマ『よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~』(テレビ東京系)。平均視聴率は4.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と振るわない滑り出しとなったが、銀行マンを演じる関ジャニ∞丸山隆平(35)の演技が秀逸。思わず「頑張れ!」と応援したくなる絶妙なキャラを演じている。

 同ドラマは、1993年から1997年に『モーニング』(講談社)で連載された周良貨原作、夢野一子作画による漫画『この女に賭けろ』が原作。バブル崩壊後の都市銀行で働く女性総合職・原島浩美が主人公で、業績不振の支店の立て直しを手掛け、上り詰める様子を描いた作品。銀行という縦社会で、女性ならではの新しい発想や行動力が、周囲の男性社員を翻弄させる展開がドラマでも期待される。

 そして、その課長の原島浩美(真木)とともに働くこととなった加東亜希彦(丸山)の翻弄され具合が、たまらなくいい。加東は、よつば銀行台東支店営業課のエースで、成績不振の支店の中にありながらも、3期連続で新規獲得件数トップの稼ぎ頭。仕事ぶりはまじめそのもので、前向きに、1件でも多く契約しようと足を使って日々頑張っている。

 まず荷台に営業カバンを入れて、自転車をこいで小売店にあいさつ回りをしている姿にキュン。こんな営業マンが来てくれたら、お茶を出して話を聞きたいし、口座開設するし、資産運用の相談もしたいぐらいだ。

 これでまた、世話焼き体質なのだから、たまらない。新しく課長として新任した原島浩美は、上司だけど入行年は2年後輩。話を聞いてあげるし、頼まれたら営業先に同行してあげる。部内のほかの人が原島を邪険に扱う中、加東だけは残業を手伝うなど、嫌々言う割に気を遣って接する。ときどき、眼鏡を拭いたり、中指でフレームを上げる仕草もいい。クールを装っているが、原島のすごさに圧倒されてどもったりする調子もグッとくる。

 そんな加東は、同僚の矢野修(塚本高史/36)いわく「頭いいのにちょっと不器用」な人。建て前でも嘘をつくことが出来なかったり、誰かを蹴落とすようなことはしない優しさで、本店の競争レースに残れなかったのかな、などといらぬ詮索をしてしまう。実際、第1話でも原島に翻弄されつつも、大手企業との契約成立における陰の立役者となった。不器用ながらも頑張る加東を、応援したくなるというものだ。

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