長谷川博己
長谷川博己

 早いもので、連続テレビ小説まんぷく』(NHK)は、残り1か月半の放送を残すのみ。チキンラーメンの生みの親である安藤百福夫妻をモデルとしたこのドラマも、クライマックスを迎えている。ヒロインである福子(安藤サクラ/32)たちの活躍からますます目が離せないが、即席ラーメンが完成した今、視聴者はこれからどこに注目すればよいだろう? 2月9日の放送を振り返り、考えてみよう。

 日持ちする麺を作ることに夢中な立花萬平(長谷川博己/41)と、それを懸命に支える福子。いろんな方法を試すが、常温で長期保存でき、しかもおいしい麺はなかなか完成しない。そこで2人は高野豆腐をヒントに、麺を凍らせることを考える。その後、萬平は塩軍団の岡(中尾明慶/30)と森本(毎熊克哉/31)たちと偶然に出会い、実験を続けるが成功せず。たまたま福子が作っていた天ぷらが、即席ラーメンのヒントになるのだった。

 この放送では天ぷらがチキンラーメンにつながった、という話が盛り込まれていたが、これは安藤百福の実体験だ。『まんぷく』はこれまでも、モデルである安藤百福のエピソードを実にうまく取り入れており、歴史に忠実に作られたドラマだといえる。萬平が逮捕されたことや、信用組合の理事長になったことなど、安藤百福の身に起こった事実がベースなっているのだが、なんと、健康食品の開発時にカエルを圧力鍋で煮込んだという、ウソみたいなエピソードも本当なのだ。最近では萬平は毎日、自宅の敷地内に作った研究小屋でラーメン開発に勤しんでいるが、これも作り話ではなく、安藤百福の実話なのだそう。

 そう考えると、今後の展開も安藤百福の人生を知れば見えてくるだろう。ここでは安藤百福がとった行動を見ながら、展開を予想してみたい。

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