■歌にすることはなんでもいい
北大路 やっぱりグラビアの仕事をしているときと歌を歌ってるときって、使ってる頭が違う?
藤田 分けてるつもりはないですけど、グラビアはグラビアですね。初めてグラビアでDVDを出すってなったときに、どうしても音楽をしていることを反映させたかったんです。ちょっと悪あがきじゃないけど、たとえばギターを持ったり歌ってるシーンを入れてみたり。でも撮り終わった後に、これは自分のエゴだったっていうことに気がついて。それからはそこはそこ、こっちはこっちって少しだけ意識するようにはなりましたね。
北大路 でも、音楽とグラビアのファンって半分以上は被ってるでしょ。
藤田 かぶってますね。たとえば男性のマインドとして、連れて歩きたい女とヤりたい女は違うってよく言うじゃないですか。私はファンに男性が多いので、ロックを聴いて拳を握る瞬間もあれば、セクシーなものを見てドキドキするような瞬間、どっちも提供できたほうがいいのかなって。
北大路 歌詞はわりと女性側の視点から書いてるじゃない。だから共感するのは女の人だと思うんだ。
藤田 このあいだのワンマンライブも若い女の子とかが見に来てくれたり、増えてきてはいますね。でも、もっと年を重ねないと女性ファンはあまり増えないのかなとも思います。味がまだ出てない。女性はどこかでヒエラルキーをマウントしてくる生き物なので、自分のほうが良いって思ってる子は現場には来ないんです。だから、もっと見てもらうためには年を重ねるしか方法はないのかもしれない。老いることですね。老いて味が出てきたら、リスペクトされるのかなぁとは思います。