■吉沢亮は漫画原作映画で鍛えられた?
吉沢亮は今、最も旬の俳優だ。2011年『仮面ライダーフォーゼ』(テレビ朝日系)で仮面ライダーメテオを演じて知名度を上げると、以後は着々とドラマ、映画に出演して演技を磨いてきた。現在公開中の映画『キングダム』では、準主役のえい政を演じてヒットに貢献している。
吉沢はこれまで『キングダム』以外にも、多数のマンガ原作映画で活躍してきた。『銀魂』、『斉木楠雄のΨ難』、『BLEACH 死神代行篇』といった『週刊少年ジャンプ』(集英社)漫画の劇場版で存在感を示し、『ママレード・ボーイ』『リバーズ・エッジ』と伝説的な少女マンガの実写化でも、大きな役どころに抜擢された。
漫画のキャラクターを演じるのは実はハードルが高く、人気キャラを演じてもハマらなければすぐにファンから非難されてしまう。しかし吉沢は原作ファンにも映画ファンにも見事に受け入れられ、演技のできるイケメンというイメージが定着した。漫画原作映画へ出演し続けていることは、吉沢亮がただのイケメンではなく、役者として高い評価を得ている証拠だろう。
一方、今回の『なつぞら』は、オリジナル作品。これまでの映画で吉沢亮のファンになった人たちにとっては、彼の新たな一面を見るチャンスだ。漫画のキャラを見事に映画で再現してみせた彼が、天陽というオリジナルキャラをどう演じるのか? イケメンだらけの『なつぞら』だが、中でも吉沢亮には注目したい。(朝ドラ批評家・半澤則吉)
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