■吉沢亮と中川大志のダブルヒーロー制

 また、天陽の存在そのものが、革新的だったともいえる。幼なじみで両想いだったヒロインなつとは結ばれなかったが、これはあらためて考えると、スゴいことなのだ。物語序盤はなつの運命を変えた幼なじみである天陽が「ヒロインの相手役」を務め、後半はなつと結婚した坂場一久(中川大志/21)が「ヒロインの相手役」となった。そう、この作品はダブルヒーローという、新手法の作品だったのだ。

 運命の幼なじみというと、昨年の朝ドラ『半分、青い。』の律(佐藤健/30)が思い出される。鈴愛(永野芽郁/19)も律も離婚を経験し、最後に結ばれた。鈴愛は涼次(間宮祥太朗/26)と結婚したのだが、結婚期間は短く破滅的な別れ方だったこともあり、実質的な「ヒロインの相手役」は最初から最後まで鈴愛の近くにいた律だった。イケメン2人を投入した『半分、青い。』だったが、「ヒロインの相手役」は明確に1人だったのだ。

『なつぞら』は恋愛の描写が意外と少ないこともあり、当初は吉沢亮と中川大志、Wヒーロー制という手法にとまどいを覚えたが、終盤にきての天陽ロス騒動を見ると、この新手法は大成功だったのだろう。「ヒロインの相手役」は1人というこれまでのルールを壊した『なつぞら』の天陽は、朝ドラの今後を変えてしまうかもしれない。それだけに、このタイミングでの別れが悲しすぎる切なすぎる! 吉沢亮の爽やかな笑顔を思い出しながら、しばし天陽ロスに浸りたい。(朝ドラ批評家・半澤則吉)

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