「刺激物は髪の毛に悪い」という俗説はウソだった!? 最新の研究結果で判明した、毛髪に効く食べ物とは!
薄毛やハゲで悩んでいるお父サンにとって、実に画期的なニュースが飛び込んで来た。従来の常識を覆す“治療法”が発見されたのだ。しかも、お手軽かつごく低予算ですむという。低予算ですむ秘訣は、ごく普通の「食べ物」を利用するから。説明の前に、まずは従来からいわれているハゲに効く食べ物について、第一人者の板羽忠徳氏に聞いた。 板羽氏は理容・美容師として顧客の悩みを聞く中、毛髪の研究も行い、(社)統合医療専門学校講師も務める。『1日5分で髪が増える法――抜け毛を減らし、髪を太くする40の習慣』(三笠書房)など多くの著作もあり、自ら実践し、74歳の今でも過剰なほどの剛毛ぶりだ。その板羽氏が、まず食べたほうがいいと言うのが毛髪の原料となるアミノ酸と、毛髪の新陳代謝を良くするビタミンB2を豊富に含んだ食品。「毛髪はケラチンという硫黄を含んだ硬いタンパク質からできています。ですから、タンパク質を構成する質のよいアミノ酸をとることが重要。毛髪は18種類のアミノ酸からできていますが、中でも大切なのがシスチンというアミノ酸です。一方のビタミンB2が不足すると、毛髪の新陳代謝が悪くなり、ヘアサイクルに異常が出たり、脱毛が起こることは動物実験でも報告されています」(板羽氏)
さらに板羽氏が重要と言うのが亜鉛だ。「亜鉛不足ではうまくタンパク質分解酵素が働かず、毛髪に変えられないから、毛髪の新陳代謝も悪くなります。ところが現代人は、近年の土壌劣化で食べ物の栄養素が減少し、慢性的に亜鉛不足といわれています。私が中でもお勧めするのは牡蠣。実は銅も不足すると脱毛、白髪になるなど大切なミネラル成分で、その銅と亜鉛の摂取バランス(亜鉛8.5対銅1)は非常に重要なんですが、牡蠣にはほぼ同比率で亜鉛と銅が含まれているんです」(前同)
ところで、食べ物といえば、昔からワカメなどの海藻類が毛髪にいいといわれているが、これはどうなのか?「脱毛の原因に、栄養バランスを失した食生活があるのは間違いないですから、海藻をとることは無意味ではありません」(同)
海藻のヌルヌルに含まれるフコイダンが毛根を育てるという説も。一方、納豆をはじめとする大豆製品に含まれる、大豆イソフラボンがいいという説もある。「大豆イソフラボンに、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあるのは確か。そこで口からではなく、肌に塗る大豆イソフラボンを主成分にした、ムダ毛予防の抑毛ローションがいろいろ出ています。エストロゲンには毛髪を生成する役割もあり、一定期間決まった量をとると育毛に役立つという研究もあります」(科学ライター)
ただし、ほどほどに。前出の板羽氏も、こう注意を呼びかける。「不足も問題ですが、いくら効果があるからと、1つの食品に偏るのもダメ。亜鉛にしても、サプリでとり過ぎると銅との摂取バランスが崩れ、逆に脱毛を起こすこともあります」