■芸能活動するなら茶道はオススメ
ゆま「アハハ。そんなこと言いながらも、ルーさんといえば、多趣味。中でも、“茶道”は先生の資格も持っていると聞きましたよ」
ルー「ティー道ね」
ゆま「なんか格好いい(笑)。どうして、ティー道をなさろうと思ったんですか?」
ルー「これもGymGymを企画した事務所社長に勧められてね。これからの仕事に生かせるからと。でも、最初は“私には合わない”と思いましたね。作法が面倒くさくって」
ゆま「私も思いますけど、正直、ルーさんのイメージとティー道は、あまり結びつかないです……」
ルー「私もそう思ったんだけどね。すぐに辞めるのはお金ももったいないから、嫌々続けていたんですよ。そしたら、あるとき、ちゃんとできたんですよね。うれしくてね。だんだん興味を持ち始めて、“石の上にもスリーイヤーズ”だね」
ゆま「3年ですね」
ルー「そう、3年たった頃には茶道の奥の深さがようやく分かってきて、楽しくなってきたんですね」
ゆま「やっぱり何事も続けないといけないですね」
ルー「お嬢さんも、芸能活動をしていくなら、茶道はオススメですよ」
ゆま「え? どうしてですか? 」
ルー「芸能界は、いわば“動”の世界なんだよね。対して、茶道は“静”の世界。その時間は、ほとんどしゃべらない。すると、自分の中にある清らかでイノセントな部分も見えてくるんです。自分自身と静かに向き合える時間が持てるんです」
ゆま「言われてみれば、なかなか、そういう時間は持てないですもんね」
ルー「そうなんです。さらに茶道をしていると、何事にも物怖じしなくなりましたね。かつて千利休が天下人の豊臣秀吉を茶室に招いていたように、お茶の世界では身分などは関係ない。茶道は仰々しくて格式の高い文化ではありますが、極めていくと、どんな場面であっても動じない強さを持てるようになりますよ」
ゆま「へえー。私なんて、すぐに緊張しちゃうから、茶道でメンタルを鍛えないといけないかも」
ルー「まあ、そこまで堅苦しく考えなくても、普通にお茶を飲んでいれば、気持ちも落ち着きますからね。趣味としてもいいですよ。というか、こんな話でよかったのかな?」
ゆま「楽しくて、そして勉強にもなりました! ありがとうございます!」(おわり)
るーおおしば 1954年1月14日生まれ。東京都新宿区出身。70年代から俳優として芸能活動を開始し、その後、司会業やモデル業でも活躍を続ける。2007年には、日本語と英語を織り交ぜた「ルー語」が若者を中心に話題となり、ブレイクする。最近では『音楽劇ハムレット』や『次郎長 渡世人 辞めるってよ』などの舞台に多数出演している。俳優やお笑いタレントとしてのみならず、茶人として活動するなど、マルチな才能を持つ。
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