実際、坂口は地元北海道では食品のCMに出演し続けている。北海道のソウルフードメイカーを謳うベル食品の、ジンギスカンなどのたれやスープカレーの素などのCMだ。東京でも大手スーパーや、北海道のアンテナショップに行けば買えるので、ぜひ試してみて欲しい。

 ちなみに北海道では、ジンギスカンのたれにもソラチとベルの2大派閥があって、好みも分かれるところなのだという。道民の友人に訊くと、ソラチのほうが道内ではメジャーで、CMも盛んに流れているとか。しかし、ローカルタレントを起用した、いかにも地味な感じらしい。また、北海道では肉屋が独自のタレで漬け込んだ肉を売っており、いつもそれを利用するので、実は両方とも使ったことがないという。

 すでにタレに漬かった状態の商品として有名なのは、松尾や長沼のジンギスカンだろう。ぼくもたまに食べる。ベルやソラチを好むのは、既製のたれを用いても、自分の好みで味付けを調節したい、オリジナリティ追及派だと言えそうだ。

 ともあれ、AKBヲタの間では、この坂口渚沙によるベル食品のたれお渡し会が「神イベント」と評判。去年5月には東京は稲城市にも出店した、北海道発の複合型書店コーチャンフォー若葉台店で開催され、地味ながらも、同社のプロモーションに一役も二役も買っている。なんでもイベントはその時が4回目で、毎回5本入り500セットが即完売になる。手売りで1万本ものたれを捌くアイドル。それが坂口渚沙なのだ。

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