東出昌大
東出昌大

「棒だ棒だ」と思っていたが、とんでもなく名優なのかもしれない。1月16日に放送されたドラマ『ケイジとケンジ 所轄と地検の24時』(テレビ朝日系)の初回、検事の真島修平を演じた東出昌大(31)を見てそう思った。

 刑事の仲井戸豪太を演じる桐谷健太(39)とダブル主演で、桐谷のウザさと熱さでドラマを盛り上げるスタイルは、期待通り。お笑い担当も桐谷だと思っていたが、いやいや、意外なほどのモチベーションで「笑い」を担っていたのは東出だった。

 占いとポルトガル(毎回別の国になる可能性も大)が好きで、女性相手にラッキーアイテムを誘い文句に使うヘナチョコ感。生き生きとエリートバカボンを演じる東出は永遠に拝めるかわいさである。比嘉愛未(33)演じる仲井戸みなみのセリフにもあったが「別の惑星から来た人」そのまま。フォーマットを作り、繰り返しの面白さをドラマに入れ込むことに長けたテレビ朝日なので、第2回以降も東出による“占いウキウキシーン”の定番化が楽しみだ。

 そもそも東出の顔は育ちの良さが8割。残り2割の使いようによって、ものすごい間抜けにも極悪サイコパスにも振り切れる。今回は、“間抜け”に振り切った。それも躊躇なく! ニヤケたり鼻の下をビローンと伸ばしたり、顔芸の激しいことよ……。第1回放送を見た後、「今後どれだけストーリーが失速しようとも、東出の変顔を拝むために見続ける」と心に決めたほどだ。

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