山岸聖太の映像作品は時折、シュールという言葉で説明される。本連載も過去4週にわたって山岸作品をとりあげるなかで、オフビートな可笑しみや不条理という表現を使いながら個人PVやMVについて綴ってきた。もちろん、それらの言葉は山岸特有の空気感やテンポを示すものではある。けれども、彼の作品をそうしたキーワードに押し込めることは、作中に登場する人物たちの振る舞いをことごとく特定の記号として解釈してしまうことにもつながる。
山岸聖太の映像作品は時折、シュールという言葉で説明される。本連載も過去4週にわたって山岸作品をとりあげるなかで、オフビートな可笑しみや不条理という表現を使いながら個人PVやMVについて綴ってきた。もちろん、それらの言葉は山岸特有の空気感やテンポを示すものではある。けれども、彼の作品をそうしたキーワードに押し込めることは、作中に登場する人物たちの振る舞いをことごとく特定の記号として解釈してしまうことにもつながる。