■4月21日 ローマの創建記念日 伊達由尋

 ローマ建国神話により、紀元前753年のこの日こそが、ロムルスによって王政ローマが建国された日とされることから制定された記念日。古代ローマはさまざまな文化文明を後世に残してきたが、その1つが鬼瓦であることをご存じだろうか。

 かつて、古代ローマのパルミラ神殿では、その入り口に魔除けとしてメドゥーサを模したオブジェが飾られており、これが中国を経て日本に伝わり、今日における鬼瓦になったという。ここでは、そんな鬼瓦の世界に新風を吹き込む美女を取り上げよう。

 伊達由尋は2017年に全国最年少で鬼瓦技能製作士(通称「鬼師」)の試験に合格した才女。実家が愛知県有数の老舗鬼瓦製造企業ということで、幼いころから鬼瓦に接していたという彼女だが、幼少期はバレエに打ち込み、高校時代はベラルーシへのバレエ留学を経験。

 そして18歳のころには、愛知県安城市・刈谷市・高浜市・知立市・碧南市の5市の活性化を目的に結成されたご当地アイドルグループに参加していたという経歴の持ち主。鬼師としては異色の存在だが、バレエもアイドルもステージ上に立ち、さまざまな角度から観客に見られる存在という意味では同じ。

 対して鬼瓦はこれまで、正面からの見た目が重視されていたそうで、そこに違和感を覚えた彼女は、どの角度から見えても美しい瓦作品を追求することで新しい道を切り拓いた。加えて、それまではバイヤーと呼ばれる仲介業者によって値段が決められていたため、鬼師が十分な収入を得られない実情を目にしてきた彼女は、自らオリジナルブランドを設立し、作品を直販する試みも始めている。

 さらに、国内市場だけでは縮小の一途であることから、自身が好きなアニメと鬼瓦のコラボを武器に世界市場へ売って出る計画も。現役のアイドルではないが、間違いなく今後注目すべき美女の1人だろう。

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