■経済的な理由で別居しないケースも

 夫婦問題研究家で離婚相談士でもある岡野あつこ氏は、藤本と木下のような“奇妙な同居生活”について、こう指摘してくれた。

「一般論ですが、離婚をしても、経済的な理由で家から出られずに、離婚夫婦が生活を共にすることはあります。顔も見たくない、DVを受けていたなど、よっぽどの理由があれば違いますが、新居を借り、引っ越しをするにも多額の費用がかかりますので、そうしたお金が理由で別々に暮らせない離婚夫婦はいますね。その場合は、経済的な条件が整ってから、別居をするということになりますね」

 藤本と木下は同じタワーマンションだが別々に部屋で、食費の面などでは節約ができるかもしれないが、経済的な理由ではなさそうだ。

 藤本は『FRIDAY』の取材で子どもについて、「すごく! もうたまらんくらいかわいいですね。離婚しても子どもと会えているから、寂しさはないというか」と話していたほか、3月15日放送の『ボクらの時代』でも子どものかわいさを熱弁していた。

 前出の岡野氏は話す。

「経済的な事情以外で別居を選択しない理由に、“子どもがかわいくて離れられない”というケースがあります。大好きな子どもたちと生活をするために元夫、元妻と生活をするのも厭わないと考える人もいますね」

 ただ、子どもとできるだけ長く一緒にいたいのであれば、同じ部屋で生活をしたほうが良いようにも思えるが……。

「別々の部屋で生活しているのは藤本さん、木下さん、どちらかの“意地”だと思います。同じマンションであっても、別々の部屋で生活をしているのは“離婚”の証です。同じ部屋での生活をすると偽装離婚だと騒がれるリスクもありますし、さまざまなことを勘案した上で、妥協点として同じマンションの別の部屋での生活、というところに落ち着いたのかもしれませんね」(前同)

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