■「今後大きくなる人材」プロデューサーもほれ込んだ清原果耶の才能

「当時14歳だった彼女には、ほとんど演技経験がありませんでした。『あさが~』のオーディションである役を受けて落選してしまったそうなのですが、その頃から何か光るものがあったのでしょう。数か月後にあさの嫁ぎ先『加野屋』の女中・ふゆという重要な役どころでオファーが来たそうです。彼女を抜擢したプロデューサーに“今後大きくなる人材。この子の女優人生のスタートに立ち会いたい”とまで言わしめたとか。その期待に応え、叶わぬ恋に身を焦がす女中時代から、別の男性と幸せな家庭を築くまでの『女の半生』を見事に演じ切ったんです」(テレビ誌ライター)

 その後、順調に出演作を重ねていった彼女のドラマ初主演作となったのが、NHKが手がけたドラマ『透明なゆりかご』(2018年7月期)だ。産婦人科を舞台にセンシティブなテーマを扱った同作で、感受性豊かな看護師見習い・青田アオイを瑞々しく繊細に演じた清原。その演技が高く評価され、16歳にして「コンフィデンスアワード・ドラマ賞年間大賞2018」新人賞や「東京ドラマアウォード2019」主演女優賞を初めとする各賞を総なめにした。

 2度目の朝ドラ出演となった2019年7月期の『なつぞら』では、広瀬すず(21)演じる主人公の生き別れの妹・千遥役を好演。迫真の演技を見せ、“未来のヒロイン”との呼び声が一気に高まった。

 そして、満を持しての『おかえりモネ』ヒロイン抜擢である。

「いつかはと思っていましたが、まさかこんなに早いとは……。NHKがそれだけ彼女の才能にほれ込んでいるんでしょう。今回の起用に際して“清原果耶さんのことを、私たちは見守り続けてきました”と、“育ての親”さながらのコメントを出していますからね。しかも脚本は、彼女の出世作となった『透明なゆりかご』や『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- THE THIRD SEASON』(フジテレビ系)、『きのう何食べた?』(テレビ東京系)などヒット作を連発している安達奈緒子氏。何としても“我が子”の晴れ舞台に盤石の体制を敷いてあげたいという気合いがうかがえます」(前同)

 破格のスピードでヒロインの座に上り詰めた清原。まばゆいばかりの才能の輝きを見せつける一方で、彼女の佇まいには“ある大物女優”とも通じるものがあるという。

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