■数撃ちゃ当たる戦法

 テレビ各局では視聴率低迷や、新型コロナウイルスの影響による広告出稿の減少で、多くの番組が大幅な制作費削減を求められているという。

「テレ朝の狙いも当然、制作費削減です。ここ最近のテレビ番組はとにかくお金がないから、数百万円も予算がかかるスタジオセットを作らないのが普通になってきています。バナナマンがMCを務める『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京系)は、実はあれ会議室で撮っているんです。背景を合成するなどの工夫をしていますが、セットを組むのと比べると制作費は圧倒的に安い。なのに『YOUは』は好調なので、他の番組、他局も追随していっていますね。

 それだけでなく、コロナの影響でリモート収録なども増え、YouTube動画的なアプローチをする番組も増えてきている。テレ朝としても極限まで予算を削減したいという狙いがあるのではないでしょうか。

 また、放送枠を分割して短い尺の番組を連続して放送するのは、“下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる戦法”でしょう。そういった番組の中から、芸人でもアイドルでもいいので、新たなスターを発掘、生み出していきたい。斬新な番組企画を見つけたい、そしてそれをゴールデン帯やプライム帯に昇格させていきたい、という思惑なのではないでしょう」(民放キー局ディレクター)

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