■現場はOKでも上が……

 2019年7月17日、公正取引委員会がジャニーズ事務所を注意した、と報じられた。新しい地図の3人のテレビ出演を妨げる動きがあったといい、独占禁止法違反につながる恐れがあるという内容だ。

 民放キー局関係者は、

「以前は大手事務所から独立したタレントを“干す“ということは、かつてはペナルティ的な意味合いで行われていました。ただ、公取からの注意もあって、ジャニーズ事務所が圧力をかけるというようなことももうないですし、その影響で、現場でも変化が起きているんです」

 と語り、こう続ける。

「番組制作の現場では、ジャニーズを以前より重く見ていないですね。『FRIDAY』(講談社、3月27日発売)で未成年の女性と大人のホテルで飲酒をしていたと報じられた、SnowMan岩本照(27)などのスキャンダルが相次いでいることや、中居正広(47)や手越祐也(32)、長瀬智也(41)の退所、また2020年末のの活動休止もあって、事務所の力は弱まっているといえます。

 また、ジャニーズのタレントだからといって必ず数字が取れるという時代ではありませんし、現在のコロナ禍でテレビ局の経営もキツくなっている中、一部の芸能プロダクションに忖度なんてしている余裕なんてありません。制作サイドとすれば、とにかく数字を持っている人を出したい。事務所がどこかなど関係ありません。

 そういう意味では、別に、新しい地図の3人が番組に出演しても問題はないはないでしょうね」

 現場での障害がなくなった一方、問題になるのは局の上層部だという。

「現場と違って、今でも新しい地図の起用に消極的なのは、局の上層部だといいます。キー局の上層部の人は、古くからジャニーズ事務所との付き合いがあり、その関係を重視しているからこそ、本音では、新しい地図の3人を出演させたくないという人も多い。

 だから現場の判断で新しい地図の3人を起用しようとしても、上から注文をつけられる可能性が高いんです。今の制作の現場は人がおらず、細かい仕事が多くて超多忙ですから、とにかく面倒事は避けたいもの。それで、香取さん、草なぎさん、稲垣さんへのオファーが遠のいてしまうというのがあるようです」(スポーツ紙デスク)

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