テレビの中の女たちｖｏｌ．３２峯岸みなみ
１０月２４日に放送された松本人志の実験的番組『まっちゃんねる』（フジテレビ系）。その中のひとつのコーナー「女子メンタル」がすごかった。「すごかった」って、語彙が貧弱で申し訳ない。でも、見終わったあとの感想はまず、すごかった、以外になかった。
今回の企画のベースになっているのは、Ａｍａｚｏｎ Ｐｒｉｍｅで配信されている『ＨＩＴＯＳＨＩ ＭＡＴＳＵＭＯＴＯ Ｐｒｅｓｅｎｔｓ ドキュメンタル』だ。本編と同じくプレイヤーが密室に集められ、限られた時間内で笑わせ合う。笑ってしまった者（正確には審判役の松本からレッドカードをもらった者）から退場し、最後まで生き残った者が優勝である。
ただ、芸人が挑戦者となる本編とは異なり、今回集められたのは女性タレントたち。朝日奈央、ファーストサマーウイカ、ゆきぽよ、金田朋子、浜口京子、松野明美、そして峯岸みなみが、優勝と「バラエティ女王」の称号を目指し笑わせ合いに挑んだ。
改めて振り返ると、峯岸は７人の中で少し立ち位置が違っていた。朝日、ウイカ、ゆきぽよのように、バラエティ番組の第一線で活躍しているとは言い難い。金田、浜口、松野のように、飛び道具的な笑いを作るタレントでもない。テレビでの露出が減った芸能人はすぐに“昔の人”扱いされるが、世間一般が彼女に抱く印象もそういうところかもしれない。
だが、今回の企画を制し「バラエティ女王」の称号を手にしたのは、そんな峯岸だった。
