アイドルグループ「最年長メンバー」列伝
「長女タイプがたまらなく好き」「お姉さんキャラに何故かハマる」「推しはグループの年長者ばかり」……これは、そんな指向性をもつアイドルファンのための連載である。毎回１名ずつ、過去５０年間の女性アイドルグループごとに在籍した“最年長メンバー”たちの華麗なる軌跡を綴っていきたい。
■デビュー以来、グループの前列を常にキープする
いろいろあって「櫻坂４６」となった旧「欅坂４６」の１期生のなかで最年長にして、歴代最年長メンバーでもあるのが渡辺梨加だ。１９９５年５月１６日生まれでグループ結成当時２０歳。同じ１期生の最年少だった平手友梨奈（２００１年６月２５日生まれ）より６学年上だった。
他のグループでもしかりだが、多人数グループの場合、運営側は結成メンバーに年齢幅を持たせる傾向がある。これは、グループに多様性を持たせる意味もあるだろうが、人間関係のアレコレが発生することを前提に、年長者をあえて置くという意図もあるのだろう。
モデルへの憧れを胸に秘めていたという渡辺は、欅坂４６の１期生オーディション（当時は鳥居坂４６名義）を受けた当時、短大２年生だった。同時期に就職活動も行ったが、そちらの結果は散々で、５０社で不採用だったとされる。だが、オーディションには見事に合格した。
以前の欅坂４６は、特にファンではない人には、“平手とその他大勢”と見られる傾向があったかもしれない。しかし、実際には平手以外のメンバーのなかにも序列があり、他のアイドルグループと同じように、人気のあるメンバーと、そうでないメンバーとがいる。
そして、長身で端正な顔立ちの渡辺は初期から目立つメンバーの一人だった。２０１６年４月６日発売のデビュー曲『サイレントマジョリティー』、次の『世界には愛しかない』ではフロントメンバーを務め、以後もシングル表題曲では２列目ｏｒ３列目をキープし続けた。また、志田愛佳、菅井友香、守屋茜、渡邉理佐とユニット「青空とＭＡＲＲＹ」としての活動もあった。
