■鈴木京香とタメを張る演技
私が人の顔の覚えが悪いというのもあるかもしれないが、いやいや、彼女ほど、ドラマによって印象が変わる人は少ない。ある意味、天才肌だと思う。事実『共演NG』第3話は、彼女が全部持っていった。鈴木京香に抱きつき、崩れるように泣くシーンはもらい泣きしてしまった。
そして、その篠塚と共演NGの内田を演じる小野も、これまた怪優。彼女は2011年の『鈴木先生』(テレビ東京系)が強烈に印象に残っている。「この若さでここまで性欲が垂れ流れている感じをリアルに演じてこの子、何もの? 大人が守ってあげないとヤバい役ばっかり来るんじゃないか」と勝手に心配していたが、すくすくと才能を伸ばしていた。
第3話ではもっと小野と若月の仲直りシーンを細かく見たかった……。と思ったら、どうやらParavi配信の「殺したいほど疲れてる!~『共演NG』のホントにNGな舞台裏~」で楽しめるようだ。うーん、まんまと動画に誘われそうだが、やはり本編で見たかった。
ドラマの中で女優を演じるというのはとても難しいと思うが、それを見事に魅せてくれる若手の2人から目が離せない。鈴木京香を含めた女3人で、長めにワチャワチャする回、希望!(田中稲)