■重岡大毅は伊藤健太郎以上?
ふんわりした外見だが、上白石から見えるゴリゴリの根性と秘密主義。仲良くするが、一番大事な本心は誰にも言わない、そんな「ナチュラル・ボーン・一匹狼」の風情がある。調和のキーマンになるが、溶け込まない魅力。唯一無二な女優さんだと思う。福原遥とともに、先が楽しみだ。
男性陣は、濱田岳(32)、矢本悠馬(30)、杉野遥亮(25)、Snow Manの目黒蓮(23)、そしてジャニーズWESTの重岡大毅(28)が出演。濱田、矢本の存在感と物語を引っ張る力は言わずもがなだが、「うまい!」と唸ったのが重岡大毅。
20年1月のドラマ『知らなくていいコト』(日本テレビ系)でも思ったが、妬み嫉み、葛藤をにじませる演技がすごい。滑舌の良いセリフ回しで、混濁した感情がまざまざと伝わってきた。伊藤健太郎(23)の代役ということをすっかり忘れて見入ってしまった。
見終わって背筋が伸びる『教場』。続編を思わせるラストだったので、来年もあるのか? もしかすると再来年も……? 正月特番ドラマの恒例となり、若手俳優の潜在能力を引っ張り出す『教場』となっていくのかもしれない。(田中稲)