江口のりこ『その女、ジルバ』癒やしの詰め込まれた「40なんてまだまだ」の画像
※画像はフジテレビ『その女、ジルバ』番組公式ホームページより

 あああ、胸に沁みるせりふが怒涛のように押し寄せる! 連続ドラマ『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系)がありがたい。頑張った一週間のご褒美、私もアララたちと一緒にバー「OLD JACK&ROSE」に行きましょうとばかりに、缶ビールを用意して風呂も入って11時40分、待機している。

「40なんてまだまだ」というくじらママたちの言葉に、どれだけ救われることか。そこからさらにプラス11歳年食ってる私は「まだまだ」ではなく「まだ」ぐらいか。いや、くじらママなら「そんな細かいこと気にしなさんな」と言ってくれるはず! とまあ、妄想もくっつけて癒されている。

 池脇千鶴(39)演じるアララこと新とスミレ(江口のりこ/40)、みか(真飛聖/44)、そして第4話でニックキ宿敵から「理解者」に変わった課長(山崎樹範/46)も含めた、40代の「悩める姿」を描く工場パート。

 それと対比し「OLD JACK&ROSE」パートは、くじらママ(草笛光子/87)をはじめとしたホステスたちの永遠の天使感や、おとぎ話のような内装に、ファンタジーの香りを覚える。行き戻りが自由な異世界という感じで、ホッと安心するのである。アットホーム、家族感とはまた違う、「心のふるさと」の新たな形といおうか。

 その扉を開く新を演じる池脇千鶴はぽっちゃりとし、少々たるんだ頬に生活感がしっかりと詰めこんでいて見事。ムーミン谷のミイの優しいバージョンみたいだ。

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