■ベテラン本木から演技メソッドも学ぶ
また、やはり慣れないCM撮影は将棋以上に緊張してしまったことを明かし、ベテランである本木に、藤井二冠は「演技の際の緊張」について質問している。これに元木は、
「キャリアとか慣れとかそういう事じゃないですね。突然襲ってくるしね、思いがけなく緊張すること良くあるんですね」
と明かし、過去に『ミザリー』でアカデミー賞主演女優賞を獲っている女優のキャシー・ベイツに教わったという、
「赤ずきんちゃんてさ、狼に食べられちゃうじゃない。だけどそれを逆に、狼を自分で食べる、狼を自分で食べる、狼を自分で食べる、っていう風に、狼を自分が飲み込むという風にイメージして、自分を集中しながら奮い立たせていくっていう風に演る」
「自分の気持ちを大きく強く、奮い立たせるっていうそんな感じですかね」
と、メソッドを答えていた。
「藤井二冠が棋界の最年少記録を更新し続けて、昇段を続けていた14歳当時の段階で、CMの依頼は殺到していましたが、“藤井四段もご家族も、今は将棋に集中したいというご意向がある”と、17年7月の『週刊新潮』(新潮社)で日本将棋連盟の広報担当が明かしていました。しかし、これからはこうしてCMを通じて、職は違えどプロフェッショナルたちから多くの刺激を受けていくのかもしれませんね」(前出の代理店関係者)
3月10日にはB級2組順位戦最終11回戦中村太地七段(26)との対局もある藤井二冠。CM出演で別ジャンルのプロフェッショナルに触れたことで、本職の将棋も大躍進を遂げるに違いないーー。