そんな彼女がセンターとして求められたのは、NMB48の魅力を多くの人に届けるということではなかったか。妖艶さやスポーティさを持ち合わせた彼女の端正なルックスはこれまで取り込むことができなかった層に対する訴求力を持っていた。

 山本が卒業しグループとしても新たな方向性を模索するなかで、幅広い層から支持を集めていた彼女の抜擢は適任だったのだろう。

 実際に、白間がセンターを務めた『ワロタピーポー』『床の間正座娘』では、ポップでありながらアイドルらしさとは距離を置いたキャッチーな歌詞やみるみるポーズを取り入れたダンスでNMB48の新境地を切り開き、中でも『ワロタピーポー』はその目論見通り、「Yahoo!ツイッター トレンドリアルタイム検索」で曲名が1位となるなど、世間でも広く認識された楽曲となった。

 過去のインタビューで「かっこいいNMB48、おもしろいNMB48、かわいいNMB48とか、メンバーそれぞれの個性を生かして、どんどん幅を広げていきたいです」(『ウォーカープラス』/NMB48 20thシングル「床の間正座娘」リリース! 白間美瑠さんにインタビュー)と語っていたが、まさに白間がセンターを務めてからは幅の広いファン層を持つグループになっていったように思う。

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