■地上波のスポーツ放送は“オワコン化”

 五輪が盛り上がれば、大会終了後にもスポーツへの感心は高まるはずだが。各局のスポーツ部門が解体、縮小される理由とはいったいなんなのか。

「各局上層部は、地上波キー局でのスポーツ関連の放送は“五輪がピーク”だと見ているんです。五輪後、地上波キー局でのスポーツ放送はビジネスとしては成立しないと判断している。

 現在、Jリーグをはじめ、プレミアリーグやセリエAなど、サッカーの主な試合、さらにはプロ野球の試合は、DAZNで中継されています」(前出の制作会社関係者)

 ナインティナイン矢部浩之(49)がMCを務めていた『やべっちF.C.』(テレビ朝日系)と、極楽とんぼ加藤浩次(52)がMCだった『スーパーサッカー』(TBS系)は、JリーグがDAZNで中継される体制となり、番組が終了したと言われている。

 そして、2020年9月に終了した『やべっちF.C.』に代わり、同年11月からはDAZN内で『やべっちスタジアム』がスタート。

「野球、サッカーを含め、多くのスポーツがDAZNやCSなどで放送されています。今、本当にスポーツが見たい人は専門チャンネルにお金を払って見ているわけです。日本テレビでは年に数回、巨人の試合をゴールデン帯で中継しますが、世帯視聴率は5%ほど。通常の番組の半分の視聴率しか取れないため、現場は、“やって欲しくない”というのが本音だといいます。

 しかし、日本テレビと巨人は同じ読売グループなので、年間数試合、決まった試合数を放送せざるを得ないそう。ただ、地上波でスポーツをやるというのは完全に“オワコン化”している。そのため、各局の関連部署も縮小していくことが決まっているようです」(前同)

  1. 1
  2. 2
  3. 3