■物語のピークが遅すぎた?

 また、つむぎと瞬太(神木隆之介)がつきあっていることをマクベスの3人から聞いた里穂子は、つむぎの引っ越しを間近に控え、些細な言い合いから冷戦状態に突入してしまう。そんな中、つむぎが働くスナックに楠木がやってきて……という展開。

 楠木の背景が明らかにり、ドラマを構成するピースが揃ったことで、ようやく物語の歯車が動き出した。最終回へ向けてのV字回復を願いたいところだが、第1話から8.9%→8.6%→7.5%→7.1%→7.0%→6.5%→6.8%と続いた低空飛行から脱出するのは、なかなか難しいようだ。

 その理由を視聴者のツイッター上での反応から探っていくと、 マクベス解散という本筋がなかなか進まず、「内輪ノリが見ていてつまらない」という声が。芸達者な3人が、本当に10年の腐れ縁のような雰囲気を出して見事だったが、気心がしれた役者同志だからこそ、内輪感がより強くなってしまったのかもしれない。

 また、コロナ禍の影響でエキストラを使った街ロケが少なくなり、多くが俳優だけのスタジオ収録に。マクベスの3人の部屋や里穂子の部屋など、閉じた空間で会話劇が展開していたのも、その理由のひとつだろう。

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