■いろいろなものが中途半端
なかなか話が進まない中の新キャラ投入で、再び“家族作り”は振り出し状態に。放送開始前の予告動画で「真夏のハードサスペンスか? それともエモいホームコメディか?」と期待させたわりには、共同生活に関する問題以外、ほとんど何も起こっておらず、誇大広告だと訴えたくなってしまう。
また、大人の男女4人がひとつ屋根の下で暮らしていて、何か起こらないか気になっていたが、「別居中の夫との離婚をなかなか決心できない」と悩む礼を俊平が励ましたことで、2人の距離が縮まったようだ。しかし、お互い幼い子どもがいる立場上、エモい展開は期待薄かもしれない。
そんなヤマのないストーリーに加え、意外性のない一本調子な重岡の演技のおかげもあって、本作への興味がどんどん薄れていき、仲野や木村、岸といった演技派俳優のムダ使い状態になっている。これだけのキャストが揃っているのに、もったいないと思わざるをえない。なかなか盛り上がりきれない今のような状態が続くのでは、視聴率の上昇も厳しい。途中での打ち切りということも、十分にあるだろう。(ドラマライター/ヤマカワ)