彼女は番組の進行を確実にアシストする。たとえば、『オールスター感謝祭'21』(TBS系、2021年3月27日)のワンシーン。複数人の俳優のなかで激辛麻婆豆腐を食べたのは誰かを当てるゲームに、回答者として参加した彼女は、「(重岡大毅さんは)プレートを1人だけ、最初見たときにそのままジッと目を離さなかったんですよ。他のみなさんはチラッと目が横に泳いで、どんな演技しようかなって考えてるように見えたんです。その隙がなかった」などと、俳優の細かな動きを言葉で描写しながら推理した。些細な表情や視線の動きなどから予想するのが楽しいこの手のゲームの醍醐味を、視聴者に的確に伝えるアシスト的なコメントだ。

 ただ、特にバラエティ番組では彼女が前に出る場面もある。たとえば『シンパイ賞!!』では、普段は進行役として爆笑問題霜降り明星など芸人をアシストする立場にある彼女。しかし、霜降り・せいやが孤独に悩んでいると吐露し始めると「孤独なときはZOOMしたらいいんじゃないですか」と彼のゴシップと絡めてコメントするなど(2020年11月22日)、しばしば失礼ボケのようなものを返して確実に笑いどころを作ったりする。

 あるいは別の番組では、普通の餃子よりひと回り大きい餃子の食リポのシーンでその大きさを「浜口京子さんが笑ったときの口ぐらい」と大喜利的に表現した。そのコメントを聞いたミキ亜生が、笑いながら「それ一瞬で出てくる?」と驚いていたのが印象的だ(『霜降りミキXIT』TBS系、2021年8月16日)。

  1. 1
  2. 2
  3. 3