乃木坂46では珍しかった若月の男前で真面目なキャラクターは、グループ内でもとりわけ大きな存在感を放ち、それは2018年に開催された卒業コンサートのユーモアさとクールな演出にも表れていたように思う。

 また若月は乃木坂46で女優として、とりわけ舞台演劇において先頭を走ってきたメンバーのひとりだった。

『16人のプリンシパル』に代表されるような演劇を志向してきた乃木坂46にとって、若月は『ヴァンパイア騎士』や『嫌われ松子の一生』、『鉄コン筋クリート』など美形な立ち回りを活かして多くの演劇で主演を演じ、舞台女優としての基盤を作り上げてきた。

 もちろん、その背景には乃木坂46が演劇に強みを見出していたということはあるにしても、その後、多くの作品でキャスティングされる流れを作ったのは若月の実績が認められてのことなのは間違いない。

 舞台における活躍で乃木坂46を牽引してきた若月は、卒業後は女優、モデルとしても活動の幅を広げてきた。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4