■「知ったかぶり」のセンスが現在の地位を築いた

「とりわけ、上田はミュージシャンに致命的に疎く、7月19日にYouTubeで配信された『太田上田』では、20年末の『NHK紅白歌合戦』の時点であいみょん(26)、Superfly椎名林檎(42)、MISIA(43)、milet、YOASOBI、Little Glee Monsterの顔を知らず、爆笑問題太田光(56)のツッコミは最初“よくやってるなおしゃれ(イズム)関係”だったのが最終的に“よく日本で生きてこれたね……”になっていました(笑)」(専門誌記者)

 しかし、この「知ったかぶり」こそが上田を現在の地位を築いた稀有な才能だという。

「上田は01~08年に深夜番組『虎の門』(テレビ朝日系)で、いとうせいこう(60)が仕切る“朝まで生どっち”という討論コーナーに出演していましたが、その後“うんちく王”というコーナーをやることになりました。

 これを上田は“うんちく知らないのに適当な話術でごまかしただけで、これは洒落にならん”という理由で、初回放送後にマネジャーにお願いして次は断るつもりだったと、16年に『クイック・ジャパン』(太田出版)のいとうと上田の対談で明かしています」(前同)

 いとうは対談で上田を「話を振られると“ちょっと待ってくださいよ!”の間もなく、オチもわからないで話す上田くんのスピード感がすごかった」「俺は悪条件でもケツを持つヤツが好きなの。その能力が世間に伝わってなくても、生放送でやりとりすればすぐわかった」

 としていた。現在の「知ったかぶり」を極めた姿を見ると、先見の明があったというほかない。

 また、『おしゃれイズム』最終回でも触れられていた、上田の伝説的なツッコミ「ロッキーの撮影じゃないのよ」については、意外な真実があったという。

「“ロッキー事件”というのは、08年に蛯原友里(41)がゲスト出演した際の外ロケで起きた出来事です。森、有田、藤木、蛯原の後ろに、地元の子供たちがゾロゾロとついてきたことがあったんです。この光景がシルベスター・スタローンのボクシング映画『ロッキー』で“ランニングしているロッキーの後ろを大勢の子どもたちが追いかけてくる”というのを連想させ、上田が“ごめんね、これ映画『ロッキー』の撮影じゃないんで、そんなにワーッとついてこられても困るのよ”という例えツッコミをしたんです」(前同)

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