■“家族”を応援するファンの期待

 海老蔵がブログ更新に邁進するのはなぜか。その理由について本人は、「何十年後に、私がいなくなったとしても子供たち家族が見ることが出来るわけです。私がどんな生活を送っていたか、そして、どんなことを思っていたのかを知ることが出来ます」と語っている(『BLOG of the year2018』)

 いつか大きくなった子どもたちが読めるように、そんな願いが込められた海老蔵のブログにはファンの想いも重たくのしかかっていることが読んでみてわかる。それは記事ごとに設置されているコメント欄。たとえば今回の地方巡業デート中にも、散歩中に白鳥を見つけた(9月23日10:59)、との記事をアップすればファンから寄せられるのは《麻央ちゃんみたいなスワンが》《白鳥さんは品があって麻央さんのよう》といった書き込みだ。

 麻央さんの逝去から4年が経つが、海老蔵も折に触れて亡き妻のことをブログに書く。読者のコメントからも彼ら“家族”を応援し、優しく見守っていることがひしひしと伝わってくる。あれほど生活を逐一発信してきた海老蔵がこれまで“異性の影”を匂わせてこなかったのは、ファンに対する配慮ではないか。

 今後、彼が更新し続ける日々のあれこれに、「独身男性・市川海老蔵」という新たな人格が浮かび上がってきそうだ。さりげない投稿でも地方にいれば、「これは女性と一緒……?」と、穿った想像をしたくもなる。隣にいるのはA子かB美か、はたまたC香か、D帆なのか。今回の報道で、ブログに妙な色気を感じるようになったのは私だけではないはず。そうでなくちゃ、歌舞伎役者。

〈皿乃まる美・コラムニスト〉

【週刊女性PRIME】

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