■「彼は音楽でもどんなタイプの歌だって歌えてしまう」

 マンウィズについても、意外なつながりがある。2015年2月放送の、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で、SMAPとマンウィズが共演した際の出来事だ。

「マンウイズは頭はオオカミ、身体は人間の究極生命体ですが、ボーカルでリーダーのTokyoTanaka(通称タナパイ)は舌を右に突き出した顔をしているんです。エンディングで木村はさりげなくその表情をモノマネしていて、放送後にマンウィズ公式ツイッターは《キムキムキムタクさんアリガトウゴザイマスタァ!(¬з¬)》とツイートしていたんです」

 今回、木村はこの多種多様なアーティストらから幅広いジャンルの楽曲が提供されるが、心配はないだろう。糸井重里は先述の『リアルサウンド』で、1stアルバム『Go With the Flow』について以下のように話していた。

《彼は音楽でもどんなタイプの歌だって歌えてしまう。そんな全方位型のアスリートがいよいよ待望の独り立ちを果たすわけです。プレッシャーが大き過ぎて、もし歌う歌に迷っているようなことがあったら可哀想だなあと、アルバムを聴く前、ちょっと心配していたんですよ。普通は気張りたいし、気張りたくなっちゃうものじゃないですか》

《(でもそれは杞憂で)「聴いてください」と言うよりも、彼が自分のスタジオで開いたパーティーか何かにみんなが招かれていて、「こんなの歌ってみたんだけど、どう?」と歌っている感じがしました。「ここ、ちょっと狭いけどさ、歌を気に入ってくれたらうれしいし、もしそうじゃなかったら、お酒でも飲んでくつろいでいってよ」、「とりあえずお気に入りの歌を歌ってみるから、後で気に入った歌を教えてよ」という感じじゃないですか。

 彼からの“お裾分け”をみんなで共有しているような、親しみやすい距離感ですよね。いい正解だったと思います。このアルバムの木村くんは全く気張っていない。これは彼が長年かかって磨き上げた人間性の賜物だと思います》

 数多くのアーティストらと関りを持ってきた木村拓哉。2ndアルバムが、楽しみでならないーー。

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