■これだけ役者が揃っているのだから

 でも、今回は江口が「主役」なのである。しかも脇を固めるのも、伸び盛りの役者とアクの強い役者がものすごくいい感じで混在し、全体的に小劇団臭が漂う。だからこそ、胸キュンはもう他のドラマに任せて、クセだらけの人々が世の中をガッサガッサと動き回るシーンで埋め尽くしてほしいのだ。

 江口の仕事ができる感と関西弁のユーモラスなテンポ、赤楚の子犬感、町田の執事モード、どれをとっても素晴らしい。生意気チワワ的な志田未来(28)もいいスパイスだし、古田新太(55)はいるだけで面白い。敵か味方かよくわからない松嶋菜々子(48)も最高! 電子書籍というテーマも興味深い。

 ということで、タイトル通り、金と仕事にまみれスーパーリッチになっていく衛とスリースターブックスが見たい。次回から恋愛要素が減っていくことを願っている。第4話で妙な三角関係が始まりませんように……。(田中稲)

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