■これからの楽しみは、若いプロレスラーの活躍を見守ること
僕らは結婚して今年で26年ですが、何年たっても出会った頃の気持ちと、あまり変わらない。だから、この気持ちのまま、おじいちゃんとおばあちゃんになれたらいいな、と。お互いにそう思っていると思います。
妻とは今でもよく話をします。妻とは年が一つしか違いませんし、同じ時代を過ごしてきた同志でもある。聴いてきた音楽、観てきたテレビや映画が同じということもあって、話が合うんです。
もともと僕は口下手で、彼女がガーッとしゃべって、僕は「うんうん」って聞いていることが多い。これが、夫婦円満の秘訣と言えば、そうかもしれませんね。内心“違うな”と思っても、「そうだね」って(笑)。
今はコロナのせいで、みんな大変な思いをしているけれど、一つだけいいことがあったとするなら、それは「家族の大切さ」を改めて感じられたことじゃないかと思うんです。家族と一緒にいる時間が増えたこともあるし、普通の生活ができなくなったからこそ、もっと“普通”を大切にしなくちゃと思うようになりました。
これからの楽しみは、若いプロレスラーの活躍を見守ること。みんな苦しい練習をして、頑張っている。自分が復帰しようという考えはまったくないので、若いヤツらを心から応援していきたいです。もちろん、妻と二人三脚で。
本当に、彼女は完璧な妻なので、僕は頭が上がらないんですよ。彼女を怒らせなければ、安心できる老後が過ごせると思っています(笑)。
佐々木健介(ささき・けんすけ)
1966年福岡県出身。1986年にプロレスラーとしてデビュー。1997年には、「G1クライマックス」「IWGPタッグ王座」「IWGPヘビー級王座」のタイトルを獲得し、史上初の三冠制覇を達成する。1995年に女子プロレスラーの北斗晶と結婚。2014年の引退後は、タレントとして活躍中。
「人間力」最新記事