■浜田雅功は「一流のプロデューサー」

 80年代のフジテレビは「楽しくなければテレビじゃない」というスローガンのもと、隆盛を極め、毎年のように視聴率三冠王を獲っていた。たしかに、同局の『FNS27時間テレビ』や前出の『ラフ&ミュージック』などからは、いまだにそうした精神が垣間見える。

「松本さんは“一流演出家”だとよく言われますが、浜田さんもまた“一流のプロデューサー”だと言われています。4月から浜田さんがMCを務める『オオカミ少年』(TBS系)がスタートしましたが、同番組が放送されている金曜19時枠では、他の番組をやろうという企画が持ち上がっていた。

 ただ、浜田さんにはしっくりくる企画がなかったようで、“こんなんやるぐらいやったら『オオカミ少年』を復活させたほうがええんやないか”という提案があったといいますからね」(芸能プロ関係者)

 初回放送にあたって、浜田は「とにかく重要なのは1回目。しょぼいことをやるな」、「とにかくドカンと、ものすごいお金かけて、すごいセットを作って、壮大なドッキリをやろう」、「“こんなことができるテレビってすごい”と思わせよう」といったことを掲げ、制作陣を奮起させたとも報じられている。

「浜田さんは予算のかけ方、視聴者への見え方、キャスティング含めて、相当深く考えて番組に臨んでいるんです。細かい演出面以上に、番組全体が視聴者にしっかりとコンセプトを伝えられるか、どう楽しませることができるかを真剣に考える、まさに“名プロデューサー”。だから、浜田さんの番組は長く続く長寿番組が多いのでしょう。

 一方で、だからこそ、狙いがなく、なんとなく“フワッ”とやるような番組が嫌いなんでしょうね」(前同)

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