■『THE TIME,』のニュースは『ZIP!』の半分……

 同時間帯では、『ZIP!』(日本テレビ系)、『めざましテレビ』(フジテレビ系)、『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)は世帯視聴率7%後半から8%としのぎを削っており、『THE TIME,』は大きく後れを取っている。

「まだ2か月目ですからね。ただ、後発の番組は、他局と同じようなことをやっても勝てません。特に視聴習慣がついている朝の情報番組はそうですよね。だからこそ、『THE TIME,』はセットを凝って作ってスタジオを立体的に使ったり、ピアノの生演奏を取り入れたり、全国の系列局からの中継に時間を割いたりと、独自カラーを出そうとしているんでしょう。

 ただ、独自性を出すためにニュース以外の部分、スタジオパートなどで他局と違いを作るというのは、よくある手法で、奏功しないことも往々にしてあります。現状の『THE TIME,』もそうですよね」(前出の制作会社関係者)

『THE TIME,』には、エンタメ情報に強い『めざましテレビ』や『ZIP!』と比べても取り上げるニュースの数が少ない、という指摘もある。

「TBS局内でも“絶対的にニュースが足りていない”という話がされています。たとえば11月17日午前7時台の『ZIP!』と比較してみると、『ZIP!』は14本のニュースを取り扱いましたが、『THE TIME,』は7本と、ニュースの本数が半分。

 また、『ZIP!』は6時57分頃から7時またぎでニュースを11本も紹介しますが、『THE TIME,』は7時台冒頭には中継コーナーがあり、ニュースが始まるのは7時10分台。しかも、そこで取り扱ったニュースは4本でした。忙しい朝を過ごす視聴者からしてみたら、その日知っておくべきニュースをできるだけ短時間でたくさん知りたい、というのはあるでしょうね」(民放キー局ディレクター)

『THE TIME,』のように、1つ1つのニュースを詳細に伝えるのは重要なことなのかもしれないが、視聴者のニーズを満たしていない、とも言えそうだ。

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