■阪神時代に巨人戦でやってのけた敬遠球サヨナラヒット
阪神時代の1999年、巨人戦でやってのけた“敬遠球サヨナラヒット”もまた、同様だった。
「あのときは、同じく敬遠球を打って本塁打にした経験を持つ柏原純一コーチと、事前に打ち合わせ済みだった。野村克也監督も、これを了承し、“打て”のサインを出していたんです」(元在阪スポーツ紙記者)
同年春に、その野村監督がブチ上げた“二刀流プラン”も大きな話題となった。
結局、この計画はオープン戦2試合で潰つ いえたが、実現していれば“大谷翔平フィーバー”を20年以上も先取りする快挙でもあった。
「あの年、キャンプ地の高知・安芸には、新庄見たさに異例の観客が詰めかけた。今の彼の“原点”は、仕掛けた演出の費用対効果を体感したあのときだったはず。今回の就任会見も見事な“新庄劇場”で各メディアが大きく報じ、広告費換算は約105億円と試算されています。日ハムからしたら、もう元を取ったのでは(笑)」(前同)
だが、新庄監督が発する陽気な言葉の裏には、人一倍の厳しさも潜むと、前出の岩本氏は指摘する。
「田中幸雄さんと塁上で抱き合ったせいで、サヨナラ満塁アーチが安打になった2004年のお立ち台。“今日のヒーローは僕じゃありません。みんなです!”と叫んだあの言葉が、彼という男を最も体現していると、僕は思っています。彼は、ああ見えて努力の人。彼の言う“楽しむ”努力を怠る人間には、一切の容赦をしないはずですよ」
“宇宙人・新庄剛志伝説”の第2章が来年、幕を開ける。
■まだある! 新庄剛志「宇宙人伝説」
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